リアル・アクション・アプリ
サボる
翌日は学校に行くふりをして近くの公園へ行きトイレに入ると、カバンに入れていた私服のワンピースを取り出して着替えをした。

昨日のメッセージのやりとりで、動きやすいように最初から学校をサボる予定になっていたのだ。
着替えを済ませてトイレからでると、ちょうど制服姿の知里がやってきたところだった。

知里もカバンの中に私服を入れてきているはずだ。
「ちょっと待っててね」
知里は私にそう声をかけると早足で女子トイレへと入っていった。

昇はお父さんの親戚が亡くなったとかで、両親とも家にいないと言っていたから着替える必要はないそうだ。

動く準備万端になったところで私服姿の昇と合流して、近くのファミリーレストランへと移動した。

店員さんはちょっと不思議そうな表情をこちらへ向けていたけれど、特に咎められることもなく席につくことができた。

今日やることはもう決まっている。
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