true or false~銀縁眼鏡を外した敏腕弁護士は、清純秘書に惑溺する
【新天地はお気に入りの場所】
裕福では無いけど、真面目で優しい父と、高校を卒業後、直ぐに父の会社に就職した兄に支えられ、大学まで行かせてもらった。
「家の事は気にせず、自分の好きな事をしろ」
と兄に背中を押され、大学に行こうと決めたけど、それだけで明確な目的は無かった。
高一の時、何気なく見たドラマ『寡黙な女弁護士』。普段は寡黙な女性が、法廷に立つと、弁が立ち、次々に弱い立場の人達を救っていくという物語だ。
それに影響を受けて、私も弁護士になりたい!
そう思ったけど、やはりドラマと現実は違う。
法学部に入って、法律討論をするサークルの見学をしたけど、ただ圧倒されるだけで、私はそれ以降、足を運ぶことは無かった。
弁護士はあきらめよう。
大手企業の法務部なら、私でも務まるかも・・・
ただ、現実はそう甘くない。
大手企業の法務部、大手総合法律事務所の事務員の面接を受けたけど、届くのは不採用通知ばかり。
唯一、合格したのは、実家から近かったベテラン弁護士3名で成り立つ勝川法律事務所。
『ベテラン』というより、『ベテラン中のベテラン』というのがふさわしい。
後期高齢を迎えたばかりの勝川所長と同じ年頃の弁護士1人。
あとは、実質1人で仕事をこなしている、所長の息子、勝川先生。
昔はかなり依頼がある弁護士だった超ベテランの2人は、身の上相談をしている姿をよく見る。
「いつまで体が持つだろうね」
とお茶を飲みながら話をしていた。
「家の事は気にせず、自分の好きな事をしろ」
と兄に背中を押され、大学に行こうと決めたけど、それだけで明確な目的は無かった。
高一の時、何気なく見たドラマ『寡黙な女弁護士』。普段は寡黙な女性が、法廷に立つと、弁が立ち、次々に弱い立場の人達を救っていくという物語だ。
それに影響を受けて、私も弁護士になりたい!
そう思ったけど、やはりドラマと現実は違う。
法学部に入って、法律討論をするサークルの見学をしたけど、ただ圧倒されるだけで、私はそれ以降、足を運ぶことは無かった。
弁護士はあきらめよう。
大手企業の法務部なら、私でも務まるかも・・・
ただ、現実はそう甘くない。
大手企業の法務部、大手総合法律事務所の事務員の面接を受けたけど、届くのは不採用通知ばかり。
唯一、合格したのは、実家から近かったベテラン弁護士3名で成り立つ勝川法律事務所。
『ベテラン』というより、『ベテラン中のベテラン』というのがふさわしい。
後期高齢を迎えたばかりの勝川所長と同じ年頃の弁護士1人。
あとは、実質1人で仕事をこなしている、所長の息子、勝川先生。
昔はかなり依頼がある弁護士だった超ベテランの2人は、身の上相談をしている姿をよく見る。
「いつまで体が持つだろうね」
とお茶を飲みながら話をしていた。