true or false~銀縁眼鏡を外した敏腕弁護士は、清純秘書に惑溺する
【true~片桐さんが眼鏡を外すと、溺愛に包まれる】
ようやく木曜日かぁ・・・
昨日は、終日来客ばかりで、3人とはほぼ顔を合わせてない。
先週から色々ありすぎて、今週は長く感じる。

片桐さんとこまさんは、顧問先に一緒に外出している。
忙しいせいもあるだろうけど・・・
片桐さんとは、先週の千佳さんの件から、距離が出来た気がする。

明日の夜から、実家に帰ろうかなぁ・・・
1人だと色々考えちゃう。

加東さんの携帯が鳴り、電話の相手は、片桐さんだった。
「はい、出来ています。あとは、こまさんの机にある書類ですね?・・・はい、直ぐに持って行きます」

電話を切ると、加東さんは書類を印刷している間、こまさんの机から書類が入った封筒を持って来た。
「お手伝います」
プリンターから書類を取り、加東さんに教えてもらいながら、一緒に作業をした。

順番に紙を取ろうとした時、加東さんと手が重なった。
「すみません・・・どうぞ」
「あっ、うん・・・」
2人は、黙々と作業を進める。。
「これで終りですね?」
「ありがとう、助かったよ。今日は直帰だから、帰り気をつけてね」
書類を鞄に入れ、ジャケットを手に持った。
「はい、気をつけていってらっしゃい」
「深澤さん・・・いや、明日話をするよ。行ってくる」
爽やかな笑顔を向けて、出掛けて行った。
話って何だろう。また、楽しい映画とかだったら、行きたいなぁ。
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