超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する
第50話 あざと女は司書に恋愛相談する
ナミルが図書館へ来るのは2週間ぶりだった。
「こんにちは」
まずはカイに挨拶をする。
「久しぶりだなぁ」
カイは作業の手を止め顔を上げた。
「ちょっと勉強をサボっちゃいました。そしたらあっという間にわからなくなっちゃって」
「そうか。パタリと来なくなったから、誰かとトラぶったのかと思ったぞ」
「誰かって、誰ですか?」
含みのあるカイの言い方に、なにかが引っかかるナミル。
「思い当たらないのか」
「はい…」
「じゃ、言わないことにしよう」
「なんですか、それ」
「気にしないでくれ」
そしてカイは作業を再開した。
こうなったら、もう何を聞いても答えてくれないのはわかっている。
ナミルは肩をすくめて、生物学の書籍棚へ歩き出した。
生物学の書棚まで行き、何冊かの本を選ぶ。
時間はかかったが、見当外れはしていないものを選べたはずである。
数日間だったが、シンが教えてくれた成果だ。
パートナー探しを再開してから、ナミルはシンを頼らなくなった。
何度か勉強の続きを打診されたが断った。
自分も早く大切な相手と出会いたい。
だから、シンと一緒に勉強している場合ではないのだ。
それに、食堂で聞こえてしまったシンの言葉が忘れられない。
結局、シンは自分を恋愛至上主義として軽蔑しているのだ。
それが酷く癪に障った。
図書館に来ればシンと会う確率が高い。
もしかしたら、それが嫌で図書館から足が遠のいていたのかもしれない。
ナミルはそんなことを思った。
「こんにちは」
まずはカイに挨拶をする。
「久しぶりだなぁ」
カイは作業の手を止め顔を上げた。
「ちょっと勉強をサボっちゃいました。そしたらあっという間にわからなくなっちゃって」
「そうか。パタリと来なくなったから、誰かとトラぶったのかと思ったぞ」
「誰かって、誰ですか?」
含みのあるカイの言い方に、なにかが引っかかるナミル。
「思い当たらないのか」
「はい…」
「じゃ、言わないことにしよう」
「なんですか、それ」
「気にしないでくれ」
そしてカイは作業を再開した。
こうなったら、もう何を聞いても答えてくれないのはわかっている。
ナミルは肩をすくめて、生物学の書籍棚へ歩き出した。
生物学の書棚まで行き、何冊かの本を選ぶ。
時間はかかったが、見当外れはしていないものを選べたはずである。
数日間だったが、シンが教えてくれた成果だ。
パートナー探しを再開してから、ナミルはシンを頼らなくなった。
何度か勉強の続きを打診されたが断った。
自分も早く大切な相手と出会いたい。
だから、シンと一緒に勉強している場合ではないのだ。
それに、食堂で聞こえてしまったシンの言葉が忘れられない。
結局、シンは自分を恋愛至上主義として軽蔑しているのだ。
それが酷く癪に障った。
図書館に来ればシンと会う確率が高い。
もしかしたら、それが嫌で図書館から足が遠のいていたのかもしれない。
ナミルはそんなことを思った。