俺様御曹司は姉御肌で破天荒な美女を堕とせるか？

秘書になる

でも週末には研吾のマンションに行って泊ることもある

研吾のマンションに初めて行った時には驚いた。

８階建てで、研吾の部屋は８階にある。

７階までは各４件なのだが８階は研吾の部屋だけで、あとは住民専用のジムとその横にドリンクバーがある。

夜にはお酒の飲めるバーになるらしい。

研吾の美しい肢体はこのジムで鍛えているのだろう。

忙しい研吾がジムに通っている風でもなかったのだが、自宅の隣に本格的なジムがあるなら頷ける。

研吾の程よく発達した胸筋に割れた腹筋は、目にするたびに独り占めしていいのだろうかと思わずにいられない。

こんなに美しい彫像のような体とその上に鎮座増します美麗なお顔の組み合わせは、それだけで凶器のように優依の心臓を毎回鷲づかみにするのだ。

身体が美しいからスーツ姿も美しいのだ。世の女性たちが研吾を思わず振り返る気持ちはよくわかる。

その横にいる優依はいたたまれないがこの頃そんな状況にも慣れてきた。慣れとは恐ろしい。

このマンションは結城グループが手掛けた分譲マンションで研吾は自分の好きなように間取りも内装も最初からデザイナーやコーデイネーターに作らせたそうだ。

セキュリテイも万全だ、ドアを入るとコンシェルジェデスクがあり、なんでも頼めばやってくれるという。

野球や観劇に新幹線や飛行機のチケット迄タクシーの配車はお手の物だ。

クリーニングも業者が取りに来るらしく玄関先に出しておけば回収して、配達もしてくれるという至れり尽くせりだ。

コンシェルジェデスクの奥にはカフェもある。

ラウンジにもなっているのでここでちょっとした話もできるのでわざわざ家に来てもらう必要もない。

朝食や簡単な食事もできるらしいので、独身男性の一人暮らしでも何の不自由もないだろう

セキュリテイーも万全だエレベーターはカードーキーや指紋認証していればそれをかざすだけで自分の家の階に行ける。

研吾の部屋にはエレベーターを降りたら天井までのアイアンのおしゃれなゲートがある。

ゲートの扉も指紋認証で開けられる。

最初に優依が訪ねた時に指紋を登録したのだが、何せ優依の家は築30年以上の日本家屋だ、こんな近未来なマンションは初めてなのできょろきょろと挙動不審のような優依に研吾は爆笑していた。

研吾の部屋も豪華で、モノトーンで揃えられている室内に家具は重厚な木で作られたものを置いている。

センスがいいと誉めるとすべてコーデイネーターがやってくれたのでセンスがいいのはその子だと言って笑っていた。

キッチンもアイランドで使いやすくキッチン用品もハイグレードの物がそろっている。

これもコーデイネーターのお陰かな？とちょっと面白くない優依だが、このキッチンはすごく気に入っている。

ここで祖母仕込みの手料理を作るのだが、研吾はおふくろの味ならぬばあちゃんの味の優依の料理を気に入ってくれて美味しい美味しいと言って食べてくれるので、優依も週末に研吾にこのキッチンに立って料理をするのが楽しみでもあった。

だがしかし、このモダンでおしゃれなキッチンで芋の煮っころがしとか肉じゃがやきんぴらごぼうなんかは似合わないのだが、複雑な心境の優依だ。

せめて盛り付けくらいはおしゃれにしようと毎回工夫しているのだが、研吾はそんな事気付きもしない。
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