ダーリンと呼ばせて~嘘からはじめる三カ月の恋人~
安積視点
可愛いの理由
昔はもっとオンオフしっかり切り替えられたのにな。なんなら仕事の時なんか全然プライベートのことなど考えられなくてのめり込むような体質だった。
真面目、と言われたら聞こえはいいが単純に同時進行ができない。
ひとつのことに集中したらほかがお座なりになって……結局付き合っていた恋人は放ったらかし状態。忙しいを理由に構ってやれなかった。
根本恋愛は向いてない気がしている。大事に思ったところでそれを相手にうまく伝えることが出来なくて、応えたいと思った時には手遅れ、それが一番新しい記憶の恋愛でそれが未だに俺の胸を苦い思いのまま締め付けている。
だから四宮の投げつけてきた提案に頷いてしまったのかもしれない。
応えられなかった過去が、未だに俺を掴んで逃そうとしない。だからせめてこの時だけでも自分に出来ることがあるのなら、そんな気持ちを持ってしまった。
期限付きのかりそめの恋人。
普段は部下、それも付き合いの長い信頼している部下だ。けれどプライベートの顔を知り出したら思う気持ちがあった。
(……なんだかなぁ……やたら可愛いんだよなぁ)
この気持ちが恋とまでは思わない。でも確かに俺の中で生まれる特別な気持ち、それが確実に育まれている気がする。
真面目、と言われたら聞こえはいいが単純に同時進行ができない。
ひとつのことに集中したらほかがお座なりになって……結局付き合っていた恋人は放ったらかし状態。忙しいを理由に構ってやれなかった。
根本恋愛は向いてない気がしている。大事に思ったところでそれを相手にうまく伝えることが出来なくて、応えたいと思った時には手遅れ、それが一番新しい記憶の恋愛でそれが未だに俺の胸を苦い思いのまま締め付けている。
だから四宮の投げつけてきた提案に頷いてしまったのかもしれない。
応えられなかった過去が、未だに俺を掴んで逃そうとしない。だからせめてこの時だけでも自分に出来ることがあるのなら、そんな気持ちを持ってしまった。
期限付きのかりそめの恋人。
普段は部下、それも付き合いの長い信頼している部下だ。けれどプライベートの顔を知り出したら思う気持ちがあった。
(……なんだかなぁ……やたら可愛いんだよなぁ)
この気持ちが恋とまでは思わない。でも確かに俺の中で生まれる特別な気持ち、それが確実に育まれている気がする。