ダーリンと呼ばせて~嘘からはじめる三カ月の恋人~
第四章
不安の波
ひと月が経った。
時間は溶けるように過ぎて行ってしまう。どこか指の隙間から抜け落ちていくように。
焦る気持ちがないわけじゃない、それでも焦ったところでどうしようもないのだ。
人に好きになってもらうことなどそんなに簡単なことではない。知ってもらうことは出来ても、そこから「好き」へ発展させるにはどうしたらいいのか。
人はどの瞬間、何が起きたら目の前の相手を好きになるのだろう。
地震で起きた輸送トラブルからあれやこれや問題は起きつつも進捗は順調。社内のチームや工場と密にコミュニケーションを取ってトラブルや問題にひとつひとつ解決していく。仕事に追われていると目まぐるしく日々が過ぎてしまう。
私が担当しているブランドはトレンド要素の強いものや、短納期の商品が多く進捗管理が大切でひとつのミスがあとに大きく響いてしまう。取りこぼしのないように確認作業を詰めながら納期通りに納品していく。それがうまくできた時には大きな達成感。頑張って良かったと自分を褒めたくなる瞬間だ。
輸入時に工場からの出荷書類を基に、輸入代理店と連絡を取り輸入の手続きを進めていると柳瀬部長に声をかけられた。
「四宮さん」
「はい」
ちょうど電話が終わって受話器を置いたときだった。
時間は溶けるように過ぎて行ってしまう。どこか指の隙間から抜け落ちていくように。
焦る気持ちがないわけじゃない、それでも焦ったところでどうしようもないのだ。
人に好きになってもらうことなどそんなに簡単なことではない。知ってもらうことは出来ても、そこから「好き」へ発展させるにはどうしたらいいのか。
人はどの瞬間、何が起きたら目の前の相手を好きになるのだろう。
地震で起きた輸送トラブルからあれやこれや問題は起きつつも進捗は順調。社内のチームや工場と密にコミュニケーションを取ってトラブルや問題にひとつひとつ解決していく。仕事に追われていると目まぐるしく日々が過ぎてしまう。
私が担当しているブランドはトレンド要素の強いものや、短納期の商品が多く進捗管理が大切でひとつのミスがあとに大きく響いてしまう。取りこぼしのないように確認作業を詰めながら納期通りに納品していく。それがうまくできた時には大きな達成感。頑張って良かったと自分を褒めたくなる瞬間だ。
輸入時に工場からの出荷書類を基に、輸入代理店と連絡を取り輸入の手続きを進めていると柳瀬部長に声をかけられた。
「四宮さん」
「はい」
ちょうど電話が終わって受話器を置いたときだった。