ダーリンと呼ばせて~嘘からはじめる三カ月の恋人~
第一章

誤解です!でも言えない

 幼い頃からおしゃれが好きで服が好きだった。

 キラキラしたものやフリフリしたものに憧れて、おままごとよりもお人形遊びが好き。塗り絵や着せ替えが大好きで、お母さんのメイク時間をいつも寄り添って見つめるような子供時代。

 学生の頃はロンドンガールみたいな服装に憧れて周りは流行りの服を着ていたけれどマイウェイを貫く少し個性的なタイプだった。服飾系の大学に通ってスタイルデザインや衣服の縫製も習ったけれど、衣服の歴史や文化を学ぶ授業の方が楽しくて。服飾美学、服飾史にハマっていき、そこから被服の流通や消費に関するマーケティングを勉強していたら私は服を作るより、服飾ビジネスの方に興味があることに気付いた。

 そしてアパレルを企画・製造し、卸売りや販売を行うアパレルメーカーに就職したのだ。
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