王子の片思いに気付いたので、悪役令嬢になって婚約破棄に協力しようとしてるのに、なぜ執着するんですか?

まさかの2回目の2人での食事2

昨日と同じ場所に向かうと、

ピクニックのようにシートがひかれてるのは同じだったが、お弁当ではなくサンドイッチが並べられていた。



「わあ、美味しそう」

思わず声に出していったら、

「美姫は本当にサンドイッチが好きだね」

と碧人様に笑われてしまった。



「でも、王族の方はお昼にサンドイッチを食べるイメージがありませんでした。いつも豪華なお弁当じゃないんですか?」



「僕もサンドイッチ好きだしね、よく出してもらうんだよ」

と碧人様が言っていたが、

雪様は何故か顔をうつむいて、肩を震わせていた。



私が不思議そうに雪様をみつめていると、

碧人様が睨んでいた。

ーなんでだろう?



「美姫はどのサンドイッチが食べたい?」



私は雪様のことはすっかり忘れ、

沢山あるサンドイッチから何を選ぼうか悩みはじめた。



「では、卵のサンドイッチをいただいてもいいですか?」と手を出そうとした瞬間、



「いいよ、はいあーん」と、

碧人様が卵のサンドイッチを手に取り、

私の口元まで運んできた。
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