王子の片思いに気付いたので、悪役令嬢になって婚約破棄に協力しようとしてるのに、なぜ執着するんですか?

引いてダメなら押してみろ作戦2

ーとはいえ、

恋愛初心者の私にはテクニックなんてないので、

とりあえず碧人様にしてもらったことを、

そのまますることにしてみた。



いつも昼休み、

私のクラスにきてもらってたけど、今日はこっちから碧人様のクラスに行こう!



お昼休み前の授業が終わった途端、

お弁当を持って、教室を飛び出した。



良かった、まだ碧人様教室にいる…!

ちょうどクラスメートの女の子に話しかけられていた。



なんとなく女の子の顔が赤らんでいる気がする、碧人様の顔は…真剣いや、なんとなくイライラしているようにもみえた。



いつもならもう教室に来てくれている時間だけど、喋っているということは、込み入った話なのかな?



ここでいきなり呼んだら迷惑かな…と悩んでいたら、雪様が私に気付き、碧人様に教えてくれたみたいだった。



すると、少し驚いた顔をした後、

満面の笑顔でこちらにやってきてくれた。



「ごめんね、僕が行かないから来てくれたの?」

「いえ、今日は私から誘いたくて…

実は授業終わってからずっとここにいました」



なんだかストーカーみたいな発言になってしまった。

これは少し引いているかも?



と思ったが、碧人様は笑顔で、

「そうだったんだ。嬉しいな」と言ってくれた。



碧人様と話してた女の子は大丈夫なのかな?と思い、目線を送ったが、

雪様とお話しして、今度は雪様に対して顔が赤らんでいたようだった。



「じゃあ、行こうか。雪はまだ用事があるみたいだし」



ーいいのかな、と思いつつ、

雪様いない方が押しやすい!と思い、

2人でいつもの場所に向かった。
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