王子の片思いに気付いたので、悪役令嬢になって婚約破棄に協力しようとしてるのに、なぜ執着するんですか?

結婚式1

★番外編から、

R15指定の話になります。

ご注意ください。









ー今日は結婚式。



私が結婚式を延期したいと言ったため、

準備するのが遅くなってしまい、

本来なら卒業後すぐに結婚式はできないはずだった。



 ーが、碧人様が準備を頑張ってくれたため、

卒業後すぐに結婚式ができた。



碧人様は卒業式のスピーチもあったため、

卒業前ずっと忙しいそうで、

『結婚式はもう少し延期してもいいんじゃないですか?』と何度か碧人様に確認した。



しかし、

『準備楽しいから大丈夫だよ。

もう…色々待てないからさ』

とよく分からないことをいつも言われていた。





これからお互いウエディングドレスとタキシードに着替えて会う。



結婚式の準備は一緒にしてきたが、

衣装はそれぞれで決めて、まだお互いの衣装を見たことがなかった。



私はフリルがたっぷり使われている純白のドレス。

デザインが好きなのはもちろんだが、

私の貧相な体を隠すのにフリルがたくさんあった方が良い気がした。



よく友人たちには、

『お腹とかぺったんこで羨ましいー!

脚もきれいー』

なんて言ってもらえたが、

私はそれよりも出てほしいところが出てほしかった。



わかりやすくいえば、

胸がもっと大きければ…とずっと思っていた。



そんな自分のコンプレックスを隠すのに、

ピッタリなドレスだった。



ーちょっとウェディングドレスにしては丈がやや短いのが気になるけど…



碧人様に見てもらいたいような、

恥ずかしいような気持ちで待っていた。
< 43 / 49 >

この作品をシェア

pagetop