アラサーの私が、なぜか御曹司で超絶イケメンの年下男子から、溺愛されました
亮君
「じゃあ、名前で呼べばいいんですね?」
「そうね。そうして?」

「わかりました。なら、俺のことも名前で呼んでください」
「え? 呼んでるでしょ? 吉田君って……」

「じゃなくて、下の名前で」
「下の名前って……亮平君?」

「ん……”亮君”がいいかな」
「亮君?」
「そうそう」

なぜか吉田君は、嬉しそうに目を細めた。

”亮君”かあ……

私は、ついさっきの夢で逢った亮君のことを想った。それは決して忘れることのない、苦く悲しい過去の記憶だった。
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