裏SNS " F " - 友か、秘密か -

- side - Segawa Rui

夏休み真っ盛り。
空は青く、蝉は馬鹿みたいに鳴き続けてる。

瀬川 琉生は
クーラーの効いたカラオケルームで、

ソファーに片足を引っ掛けて
優雅にアイスティーを飲んでいた。



「 ちょっとねぎ、マイク返して!
もう三曲連続でしょ!」

「 無理。今俺のライブ中だから 」

「 いや、音程外し過ぎだから 」



榊原 萌子と藤井 舞がブーイングを飛ばすのを、
大橋 詩帆が笑いながらなだめて、

百瀬 梨々花は俺の隣で
チーズスナックをむさぼっている。



早乙女 俊、立石 葵、朝比奈 千夏、
桐島 翔、日下部 律——

元1-C組のメンバーに、何人か合流して、
気づけば11人。そこそこのカオス。



「 律くんって歌、結構上手いんだね 」

「 え、マジ?……さんきゅ 」



律が耳を赤くしているのを見て、
琉生と梨々花は同時に吹き出す。

騒いで笑って、はい終了。
これくらいが夏休みにはちょうどいい。
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