裏SNS " F " - 友か、秘密か -
- side - Nagumo Shizuku
「 しずくちゃん、いい?」
昼休みのざわめきの中、誰かの声が聞こえて、
南雲 しずくは顔を上げた。
視線の先には、百瀬 梨々花が立っている。
しずくは、ゆっくりと視線を彼女に向けた。
梨々花とは、ほとんど話したことがない。
なのに、わざわざ話しかけてくるということは
――おそらく、理由はひとつだ。
「 ……ちょっと、Fのことで話したいことがあって 」
百瀬の声音は、できるだけ自然に、柔らかく
――" 無害 " に聞こえるように作られている。
でも、それが逆に分かりやすかった。
ーーああ、そういうことか。
きっと、" あのこと " が知られてしまったのだ。
しずくは座ったまま、
机に手を添えて、小さく息を吐いた。
「 ……いいよ、オブラートに包まなくて 」
しずくが静かに言うと、
梨々花の表情が一瞬だけこわばる。
けれど、梨々花は少しの沈黙のあとで、
まっすぐにしずくを見て言った。
「……じゃあ、単刀直入に言うね 」
梨々花の話を聞きながら、
しずくは、何かが変わる気がしていた。
昼休みのざわめきの中、誰かの声が聞こえて、
南雲 しずくは顔を上げた。
視線の先には、百瀬 梨々花が立っている。
しずくは、ゆっくりと視線を彼女に向けた。
梨々花とは、ほとんど話したことがない。
なのに、わざわざ話しかけてくるということは
――おそらく、理由はひとつだ。
「 ……ちょっと、Fのことで話したいことがあって 」
百瀬の声音は、できるだけ自然に、柔らかく
――" 無害 " に聞こえるように作られている。
でも、それが逆に分かりやすかった。
ーーああ、そういうことか。
きっと、" あのこと " が知られてしまったのだ。
しずくは座ったまま、
机に手を添えて、小さく息を吐いた。
「 ……いいよ、オブラートに包まなくて 」
しずくが静かに言うと、
梨々花の表情が一瞬だけこわばる。
けれど、梨々花は少しの沈黙のあとで、
まっすぐにしずくを見て言った。
「……じゃあ、単刀直入に言うね 」
梨々花の話を聞きながら、
しずくは、何かが変わる気がしていた。