転生幼女と宰相パパは最強コンビ
第五章 おきゃくちゃまがやってきまちた
イヴェリオとリリカが正式にチームになってふた月がすぎようとしていた。いつものように一緒に王宮に出かけたら、イヴェリオの執務室が慌ただしい。
「どうちたの?」
「隣国からの使いだ。リリカはそこにいなさい」
リリカとイヴェリオが正式なチームになったと知っているのは、ごく限られた人達だけである。
リリカの精霊使いとしての能力ではなく、前世の記憶やら、その時の経験をもとにした古文書解読の能力まで知られたら、リリカを利用したがる者が増えるのを懸念してのこと。
それがわかっているから、リリカも不満は覚えない。
「あい、パパ。いいこにちましゅ」
いつ執務室を訪れても、リリカはおとなしくしているように出入りする文官達には見えている。イヴェリオに何か話しかけた文官は、パッと顔を輝かせるとこちらにやってきた。
「リリカ様、よかったらこちらをどうぞ」
「ありがと」
リリカに渡されたのは、小さな紙袋に入れられたクッキーである。リリカにお菓子を与えてもいいか、保護者に確認をとってから来たらしい。
(……保護者に確認するのは正解よね)
「どうちたの?」
「隣国からの使いだ。リリカはそこにいなさい」
リリカとイヴェリオが正式なチームになったと知っているのは、ごく限られた人達だけである。
リリカの精霊使いとしての能力ではなく、前世の記憶やら、その時の経験をもとにした古文書解読の能力まで知られたら、リリカを利用したがる者が増えるのを懸念してのこと。
それがわかっているから、リリカも不満は覚えない。
「あい、パパ。いいこにちましゅ」
いつ執務室を訪れても、リリカはおとなしくしているように出入りする文官達には見えている。イヴェリオに何か話しかけた文官は、パッと顔を輝かせるとこちらにやってきた。
「リリカ様、よかったらこちらをどうぞ」
「ありがと」
リリカに渡されたのは、小さな紙袋に入れられたクッキーである。リリカにお菓子を与えてもいいか、保護者に確認をとってから来たらしい。
(……保護者に確認するのは正解よね)