転生幼女と宰相パパは最強コンビ
第六章 みんなでおでかけしゅるのでしゅ!
大使となったヴォルガは、国内を視察したいようだ。
ベルザール王国側からそう申し出があったとリリカが聞いたのは、ヴォルガが大使として着任してから一週間後のことだった。
特に彼が希望したのは、薬草を栽培している農家だという。おそらく、夜鳴草の栽培方法が気になっているのだろう。
「パパ、あたちもいく?」
「リリカも?」
ベルザール王国の大使が常駐するのははじめてのため、最初の視察にはアークスも同行するという。リリカにとっては大切な友達だし、アークスだけでは心配だ。
リリカが同行したところで、せいぜい、トワを呼び出すぐらいしかできないけれど、トワにはアークスとリリカのふたりぐらいなら乗れるはず。いざという時、アークスを逃がす手段として同行するのはありかもしれない。
あとは、年齢より幼くふるまって見せるリリカの前で、彼らが口を滑らせるのを期待するぐらいか。情報収集の面でも、少しは役に立てるかも。
「ボユガしゃん、ちょっとめがこわい」
「……そうだな。だが、国を背負っているのだ。多少気合が入っても……とはいえ、『闇の商人団』の件もあるからな」
ベルザール王国側からそう申し出があったとリリカが聞いたのは、ヴォルガが大使として着任してから一週間後のことだった。
特に彼が希望したのは、薬草を栽培している農家だという。おそらく、夜鳴草の栽培方法が気になっているのだろう。
「パパ、あたちもいく?」
「リリカも?」
ベルザール王国の大使が常駐するのははじめてのため、最初の視察にはアークスも同行するという。リリカにとっては大切な友達だし、アークスだけでは心配だ。
リリカが同行したところで、せいぜい、トワを呼び出すぐらいしかできないけれど、トワにはアークスとリリカのふたりぐらいなら乗れるはず。いざという時、アークスを逃がす手段として同行するのはありかもしれない。
あとは、年齢より幼くふるまって見せるリリカの前で、彼らが口を滑らせるのを期待するぐらいか。情報収集の面でも、少しは役に立てるかも。
「ボユガしゃん、ちょっとめがこわい」
「……そうだな。だが、国を背負っているのだ。多少気合が入っても……とはいえ、『闇の商人団』の件もあるからな」