彼の秘密は、溺愛付き。
エピローグ
チッチッ、と時計の秒針の音が聞こえる。

いつもの自分の部屋なのに時計の音が耳に響いて、自分が緊張していることが分かりやすかった。

目の前のパソコンは開かれていて、資格の結果ページはあとワンクリックで見ることが出来る。



「よし、見よう」



勇気を決めて、目をギュッと瞑りながら結果ページを開く。

そっと(まぶた)を上げていけば、自分の受験番号が書かれていた。


「やったー!!!」


すぐにスマホを取り出して、三原くんに「受かった!」と連絡する。

既読はすぐについてメッセージが返ってくる。






「本当におめでとう」






そして、最後にもう一言。







「これからも応援しかしてないから」







返す言葉は決まっている。






「私も」






これからはもう無理しない。

無理しなくても、私に安心をくれる人が隣にいるから。

私を応援してくれる人がずっと隣にいるから。

もう大丈夫。

一人で無理する強さじゃなくて、貴方に甘える強さを手に入れたから。





fin.
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