片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
11・女子会
『私達、同棲と入籍しました!』

 お世話になった薊にメッセージを通じて報告すれば、すぐさまお祝いの言葉が送られてくる。
 それを笑顔で見つめていれば、彼女から呼び出しを受けた。

『緊急招集! 女子会を開催するわよ!』

 私の休みはシフト制で不規則だが、友人はカレンダー通り。
 そして、愛しの旦那様と言えば――当直以外は基本土日祝休み。
 つまり、薊の予定に合わせるなら、彼と一緒にいる時間すらも削られてしまう。

「圭信ー」

 ――圭信が知らない異性と2人きりで会うわけではなければ、きっと大丈夫だよね……?
 私はタイミングよくお風呂から出てきた圭信を呼び止め、お伺いを立てた。

「薊が、女子会をしようって」
「そうか」
「行ってもいい? 多分、圭信のほうにもお誘いが来ていると思うんだけど……」
「携帯を取ってくる」
「うん。おっけー!」

 風呂上がりの彼は、携帯を自分の部屋へ置きっぱなしだったようだ。
 それを自室へ取りに行った圭信は、すぐさま戻ってきて口を開く。

「ああ。僕にも来ている」
「やっぱり!」
「僕が愛奈とこうして結ばれたのは、みんなのおかげだ」
「そうだよね」
「参加しよう」
「やったー!」
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