片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
3・成り行きで同居することになりまして
『ご乗車、誠にありがとうございました』
車内アナウンスを耳にした私達は音を立てて開いたドアから飛び出し、駅のホームへ降り立った。
そこから階段を下って改札を出て、圭信のあとをついていく。
「見えるか」
「どれ?」
「20階建てのマンションだ」
駅から徒歩4分は、今まで住んでいたアパートへ向かう道のりに比べるとあっという間だ。
4分の1くらいの差があるから、当然なんだけど。
駅を出てすぐ右に向かって真っ直ぐ歩くだけで目的地に到着するのだから、楽なものだ。
地図を頼らずとも1人で迷うことなく辿り着けそうな場所でよかった。
そう、ほっと胸を撫で下ろしていると――。
彼は指を指して、自分の住んでいるマンションを教えてくれる。
「タワマンじゃん。圭信、あんなところに住んでるの? お金持ち……」
1階から最上階を見上げるだけでも、首が痛い。
高層階に住んでいる住人たちは、地震が起きたら簡単には逃げられないだろう。
いくらセキュリティが、しっかりしていたとしても……。
こんなところに高い家賃を払って暮らすなんて、自分1人だったら絶対に考えられなかった。
車内アナウンスを耳にした私達は音を立てて開いたドアから飛び出し、駅のホームへ降り立った。
そこから階段を下って改札を出て、圭信のあとをついていく。
「見えるか」
「どれ?」
「20階建てのマンションだ」
駅から徒歩4分は、今まで住んでいたアパートへ向かう道のりに比べるとあっという間だ。
4分の1くらいの差があるから、当然なんだけど。
駅を出てすぐ右に向かって真っ直ぐ歩くだけで目的地に到着するのだから、楽なものだ。
地図を頼らずとも1人で迷うことなく辿り着けそうな場所でよかった。
そう、ほっと胸を撫で下ろしていると――。
彼は指を指して、自分の住んでいるマンションを教えてくれる。
「タワマンじゃん。圭信、あんなところに住んでるの? お金持ち……」
1階から最上階を見上げるだけでも、首が痛い。
高層階に住んでいる住人たちは、地震が起きたら簡単には逃げられないだろう。
いくらセキュリティが、しっかりしていたとしても……。
こんなところに高い家賃を払って暮らすなんて、自分1人だったら絶対に考えられなかった。