【完結】バツイチですが、恋人のフリをお願いした年下イケメンくんからアプローチされて困ってます!
○六話
会いたい気持ち。
あのまま流されていたら、私は何か変わったのだろうか?とも思うけど、わからない。
「別にいいんじゃない? 過ちの一つや二つ、誰でも犯すものよ」
「そうかな……?」
明日那は私の目をジッと見つめると、「それにさ?」と言葉を続ける。
「それに……なに?」
「゙ワンナイドなんて言葉もあるくらいなのよ? それに、セフレだって言葉もあるんだから、一回セックスしたくらいなんともないわよ」
「ええ? いや、それもそれでどうなの……?」
確かにワンナイトって言葉もあるし、セフレって言葉もあるけどさ……。
「別にいいと思うよ。セフレだろうが、恋人だろうが、いい大人なんだし? たまには危ない恋も悪くないと思うよー?」
なんか明日那に言われると、それも悪くないのかな?とか思ってしまう自分もいた。
妙に説得力があるように感じたし……。
「危ない、恋……」
「いいじゃない。アンタ元々恋愛経験が少ないんだから、年下のイケメンと恋愛ごっこでもしてみれば? いい経験になると思うよ」
「恋愛、ごっこって……」
そっか、明日那にとって私と眞紀人くんの関係はある意味恋愛ごっこみたいなものなんだ。 確かに恋人のフリをしてほしいとお願いされたし、お願いもした。
だけどこれが正しいことなのかもわからない。
「そう。今はフリーなんだし、偽恋人っていう恋人がいる訳なんだから、最高の恋愛ごっこを楽しんだらいいじゃない」
「恋愛ごっこか……。でも、それを楽しむとかはよくわかんないけどね」
眞紀人くんは確かに優しいし、明るく私を照らしてくれる。 眞紀人くんといると退屈もしなそうだし、ちゃんと話を聞いてくれそうだ。
「純粋に、恋人だと思えばいいのよ」