魔物の森の癒やし姫~役立たずスキル《ふわふわ》でちびっこ令嬢はモテモテです~
第13話 ちょっとわかったかも!
「……よし、これもっ」
リュミは指先で丁寧に薬草を摘み取り、それをそっとカゴの中へ置いた。薬草の独特な香りが、ほんのりと空気に混じる。
ふぅ、と息を吐きながら顔を上げたリュミの表情は、どこか達成感に満ちていた。瞳がキラキラと輝き、口元にはわずかな笑みが浮かんでいる。
そんなリュミの様子を少し離れた場所から見守っていたパッロは、ふっとやわらかな笑みを浮かべた。
「上達したな。リュミは、本当に覚えが早いよ」
「えへへ、そうかな……」
リュミの頬が自然と緩む。
自分の努力がちゃんと誰かに伝わっている。それが、こんなにもうれしいことだったなんて。
(いつもはこのくらいで帰るところだけど……今日はもうちょっとがんばってみようかな)
そんな気持ちが湧いてくる。
きっとそれは、疲れよりも満たされている感覚のほうが心の中で大きかったからだろう。
ふと、水辺のほうからやさしい風が吹き抜ける。
リュミの髪がふわりと舞った。
そのときだった。
何気なく目を向けた水面で、木々の隙間から差し込む日差しが反射して、星のように瞬く。
まるで、水面が光の粒で彩られているかのような、幻想的な光景。
その美しさに見とれていたリュミの目に、次の瞬間、水の中でなにかがキラリと光るのが映った。
「ん……?」
リュミが身を乗り出すと、波紋の中心に小さな魚の影を見つけた。
リュミは指先で丁寧に薬草を摘み取り、それをそっとカゴの中へ置いた。薬草の独特な香りが、ほんのりと空気に混じる。
ふぅ、と息を吐きながら顔を上げたリュミの表情は、どこか達成感に満ちていた。瞳がキラキラと輝き、口元にはわずかな笑みが浮かんでいる。
そんなリュミの様子を少し離れた場所から見守っていたパッロは、ふっとやわらかな笑みを浮かべた。
「上達したな。リュミは、本当に覚えが早いよ」
「えへへ、そうかな……」
リュミの頬が自然と緩む。
自分の努力がちゃんと誰かに伝わっている。それが、こんなにもうれしいことだったなんて。
(いつもはこのくらいで帰るところだけど……今日はもうちょっとがんばってみようかな)
そんな気持ちが湧いてくる。
きっとそれは、疲れよりも満たされている感覚のほうが心の中で大きかったからだろう。
ふと、水辺のほうからやさしい風が吹き抜ける。
リュミの髪がふわりと舞った。
そのときだった。
何気なく目を向けた水面で、木々の隙間から差し込む日差しが反射して、星のように瞬く。
まるで、水面が光の粒で彩られているかのような、幻想的な光景。
その美しさに見とれていたリュミの目に、次の瞬間、水の中でなにかがキラリと光るのが映った。
「ん……?」
リュミが身を乗り出すと、波紋の中心に小さな魚の影を見つけた。