私をフッた元上司と再会したら求愛された件
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戸川さんが迎えに来てくれると言うので、私は大急ぎで片付けをしてフロアを飛び出した。
エレベーターでエントランスに降りてから、そんなに急がなくて良かったかも、とちょっと後悔する。待っている一分一秒が長く、早く会いたくて胸の鼓動が鳴り止まない。体感では一時間くらい待っていたけれど、実際は二十分くらいだったと思う。
エントランスに息を弾ませた戸川さんが飛び込んできて、私は覚悟を決めるように唇をキュッと引き結んだ。
「ごめん。すごい待たせたよな」
「違うんです。私が早く出すぎちゃったから……」
早く会いたくて――続く言葉は、緊張して言えなかった。
でも戸川さんも同じ風に思ってくれたのかもしれない。急いで来てくれたのか、彼の息は少し乱れている。
「行こうか」
ソワソワとしながら、私は戸川さんの隣に並んで歩き出した。
エレベーターでエントランスに降りてから、そんなに急がなくて良かったかも、とちょっと後悔する。待っている一分一秒が長く、早く会いたくて胸の鼓動が鳴り止まない。体感では一時間くらい待っていたけれど、実際は二十分くらいだったと思う。
エントランスに息を弾ませた戸川さんが飛び込んできて、私は覚悟を決めるように唇をキュッと引き結んだ。
「ごめん。すごい待たせたよな」
「違うんです。私が早く出すぎちゃったから……」
早く会いたくて――続く言葉は、緊張して言えなかった。
でも戸川さんも同じ風に思ってくれたのかもしれない。急いで来てくれたのか、彼の息は少し乱れている。
「行こうか」
ソワソワとしながら、私は戸川さんの隣に並んで歩き出した。