仏の顔も三度までですわ!愛人と夫のツケ、すべて返していただきます

歓喜と罪悪感

ガウディーンと交渉してから3日後、私は執務室に呼び出された。
昨日デルバートが屋敷に帰宅しているが、私に喧嘩を売ってくることもなく…。
もしかしたら、ランドリックをシェリーナから奪還できないかもしれない…。
この3日間、ダメだったときの作戦を一生懸命考えたけれど、強行突破以外の道が見つけられなくて弱気になっていた。
現アーデン家当主の力を借りられなければ、どうすればいいんだろう…。

3日前よりもずっと緊張しながら、私は執務室のドアを叩いた。
いつもの秘書さんがドアを開けて私を招き入れてくれる。
部屋に入ると、そこにはガウディーンとデルバート、そしてランドリックがいた。
どうして…!?
混乱して一瞬気が動転しそうになったけど、私はなんとか冷静さを保ち、丁寧に挨拶をした。

「朝から呼び出してすまない。次の予定が立て込んでいるから結論から言おう。
今日からランドリックはアリステラが養育することになった」

「…っ!」

ガウディーンのいきなりな発言に、私は言葉を失った。
心の準備ができてなかったから、絶句しちゃったよ。

「この2日間、ランドリックがどのように過ごしているのか、各方面から調査を行った。その結果、アリステラの指摘は至極当然だとわかった。
シェリーナはランドリックの養育には不適格だ。ランドリックはアリステラが養育するのが最適解だろう」

「ありがとうございます…!!!」
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