仏の顔も三度までですわ!愛人と夫のツケ、すべて返していただきます
最終話 自分の幸せのために
ありがとうさよなら
「お騒がせして申し訳なかったが、親子の絆がなにより強いことがわかる素晴らしいパーティーになった。
まだ時間はたっぷりあるので、どうか皆さまお楽しみください!」
地獄の雰囲気になったミラーネの誕生日パーティーだけど、ガウディーンがバシッと仕切り直しをしてくれたおかげで、和やかに幕を閉じた。
なお、号泣のシェリーナは守衛たちに連れられ大広間を退室。きっと別邸に戻っただろう。
動揺していた子どもたちは、一応落ち着きを取り戻している。
母親似のミラーネの内心はわからないけれど、今日のことなど忘れるくらいたっくさんたくさん愛情を注いでいこう!
それにしても今日は疲れた…。
パーティーの後片付けを最後まで見届けたあと、私は寝室に戻らず庭園に出た。
なんとなく1人になりたい気分だったから。
気の向くまま歩いていると、池のほとりに辿りついた。
今日は雲一つなく、月の輝きが水面をキラキラと照らしている。
「奇麗…」
ぼんやりと水面を見ていると、少しずつ心が落ち着いてくる。
「アリステラ」
ビクゥッ!!!
まったく無防備な状態でいきなり名前を呼ばれて、すごく驚いた。
振り返ると、デルバートがそこにいた。
逃げなきゃ!
ほぼ反射的に走り出す私。
だけど、すぐに腕を掴まれてしまった。
まだ時間はたっぷりあるので、どうか皆さまお楽しみください!」
地獄の雰囲気になったミラーネの誕生日パーティーだけど、ガウディーンがバシッと仕切り直しをしてくれたおかげで、和やかに幕を閉じた。
なお、号泣のシェリーナは守衛たちに連れられ大広間を退室。きっと別邸に戻っただろう。
動揺していた子どもたちは、一応落ち着きを取り戻している。
母親似のミラーネの内心はわからないけれど、今日のことなど忘れるくらいたっくさんたくさん愛情を注いでいこう!
それにしても今日は疲れた…。
パーティーの後片付けを最後まで見届けたあと、私は寝室に戻らず庭園に出た。
なんとなく1人になりたい気分だったから。
気の向くまま歩いていると、池のほとりに辿りついた。
今日は雲一つなく、月の輝きが水面をキラキラと照らしている。
「奇麗…」
ぼんやりと水面を見ていると、少しずつ心が落ち着いてくる。
「アリステラ」
ビクゥッ!!!
まったく無防備な状態でいきなり名前を呼ばれて、すごく驚いた。
振り返ると、デルバートがそこにいた。
逃げなきゃ!
ほぼ反射的に走り出す私。
だけど、すぐに腕を掴まれてしまった。