仏の顔も三度までですわ!愛人と夫のツケ、すべて返していただきます
第二章 仏の顔2回目
愛人の妊娠
「シェリーナが妊娠した。君には1週間後に別邸に移ってもらう」
初夜ぶりに夫が寝室を訪れたと思いきや、デルバートは開口一番私にそう言った。
しかも嬉しさを隠しきれない顔で。
「お…めでとうございます…」
面食らいつつ、なんとかお祝いの言葉を発する私。
「ありがとう!」
ついにデルバートは喜びを隠すのをやめたみたい。
満面の笑みを見せた。
この人、こういう顔もできるんだ…。
「君には感謝している。屋敷の管理業務も完全に引き継いでくれて、母も感謝していた。使用人から働きやすくなったという声も聞こえてくる」
公爵夫人になって早2ヶ月、屋敷の管理業務もようやく慣れて、仕事そのものに楽しさを感じ始めていた。
私、働くのは結構好きみたいなのよね。
引きこもり生活が始まったら、仕事も手放すことになるのかな…と思いきや。
「だから、別邸に移っても、引き続き業務を行ってほしい。
心配はいらない。使用人は全員事情を知っているし、執事のギルと侍女頭のエミリーに、君と業務の連携をとるよう命じた」
「そう…なんですか」
「もちろん外出は禁止だが、別邸内でできる限り業務を継続できるよう準備する。
君もその方が暇しなくて良いだろう」
確かに、仕事が楽しくなってきたから続けられるのは嬉しいけど…。
相変わらず上から目線の態度に呆れてしまう。
あなた、私にお願いする立場なんじゃないの?
…という本音は口に出すと面倒なので飲み込み、引きつった笑顔で頷いた。
初夜ぶりに夫が寝室を訪れたと思いきや、デルバートは開口一番私にそう言った。
しかも嬉しさを隠しきれない顔で。
「お…めでとうございます…」
面食らいつつ、なんとかお祝いの言葉を発する私。
「ありがとう!」
ついにデルバートは喜びを隠すのをやめたみたい。
満面の笑みを見せた。
この人、こういう顔もできるんだ…。
「君には感謝している。屋敷の管理業務も完全に引き継いでくれて、母も感謝していた。使用人から働きやすくなったという声も聞こえてくる」
公爵夫人になって早2ヶ月、屋敷の管理業務もようやく慣れて、仕事そのものに楽しさを感じ始めていた。
私、働くのは結構好きみたいなのよね。
引きこもり生活が始まったら、仕事も手放すことになるのかな…と思いきや。
「だから、別邸に移っても、引き続き業務を行ってほしい。
心配はいらない。使用人は全員事情を知っているし、執事のギルと侍女頭のエミリーに、君と業務の連携をとるよう命じた」
「そう…なんですか」
「もちろん外出は禁止だが、別邸内でできる限り業務を継続できるよう準備する。
君もその方が暇しなくて良いだろう」
確かに、仕事が楽しくなってきたから続けられるのは嬉しいけど…。
相変わらず上から目線の態度に呆れてしまう。
あなた、私にお願いする立場なんじゃないの?
…という本音は口に出すと面倒なので飲み込み、引きつった笑顔で頷いた。