仏の顔も三度までですわ!愛人と夫のツケ、すべて返していただきます
第四章 もう許せない

幸せな日々

月日は流れ、ミラーネは5歳、リフィールは4歳になった。
私は育児と仕事に奔走しながら、忙しい日々を送っている。
デルバートは相変わらず私や娘たちには興味がないみたいだけど、シェリーナにけしかけられて怒鳴り込んでくるようなことはなくなった。
まぁ…仮面夫婦に磨きがかかっているけどね…。
シェリーナはデルバートの専属秘書として今も屋敷内にいるけど、私たちに関わってこないので、平和に過ごせている。

「お母さま、見て!ネックレスできたー!」

ミラーネが大きめのビーズで作ったかわいいネックレスを見せてくれた。

「わぁ!かわいい!ブルーとグリーンの組み合わせがとっても綺麗!」

「リフィだってもうすぐ作れるもん」

リフィールが焦った様子を見せる。
彼女はミラーネよりもう少し大きなビーズで何かを作っているところだ。

「ゆっくりで大丈夫だよ。お母さまは待ってるからね♡」

う~ん、かわいい!
このビーズは街中で買った安価な物なんだけど、作りがしっかりしていて小さな子どもにも扱いやすく、それでいて種類豊富なんだよね。
手先の器用さとセンスが自然に磨かれそうだなと思って大量購入したら、ミラーネもリフィールも見事にハマって創作活動に夢中。

ミラーネが2歳になったころから、屋敷に必要な物を買い付けにいくとき、2人の遊び道具で何か良い物はないか街中をチェックするようになった。
貴族の子ども用のオモチャは、作りがしっかりしていて美しい装飾があってとても素敵なんだけど、ワンパターンなんだよね。
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