もう恋なんてしないはずだったのに〜御曹司課長課長の一途な愛に包まれて〜
帰したくない
また部長が不在の日々がしばらく続いていた。
恋心を自覚してしまった私は部長の姿をつい探し求めてしまう。
「部長、今後を見据えて挨拶回りが増えてるらしいわ。取締役はそろそろいいお年だし世代交代も近いのかもしれないわね」
そんな噂さえ飛び交うようになっていった。部長が直に話したわけではないのに噂話がひとり歩きしている状態だ。でもそれを聞くたびに私の胸に膨らみ始めている恋心は萎んでいってしまいそうになる。
そんなすごい人に好きだと言って振られたら……もうここにいられない。こんな自分が好きになっていい人じゃないのではないか。部長にそんなつもりはない、部下としてしか見ていなかったのに勘違いしないでくれと言われたら。悪いことばかりが頭の中に浮かび上がってくる。そんな不安に押しつぶされそうになる。また頑張りたいと思ったのに。
家に帰りDVDをつける。すると画面の中のひかるくんはいつもと変わらない笑顔を私に向けてくれる。そして「俺がそばにいるよ」と私に伝えてくれる。今までどんなに辛い時でも彼のこの言葉に励まされてきた。今もこの言葉を聞いて自然と涙が込み上げてきてしまう。私にはやっぱりひかるくんしかいないのかもしれない。
ようやく一歩踏み出したいと思えたのにまた気持ちが後退してしまった。皓介と別れた時にもう誰も好きになんてならないと思ったじゃない。もう傷つくことはしない方がいい。
どうしても部長と会えない日々が続き、元々のネガティブな性格がまた前に出てきてしまった。努力してもまた無駄かもしれないと悪い方にばかり頭が考えてしまう。
ひかるくんがそばにいてくれるのだからもういいじゃない。欲張ってはいけない。
そう思うのに何故か部長にもらったアクリルを手から離せなくなっていた。
恋心を自覚してしまった私は部長の姿をつい探し求めてしまう。
「部長、今後を見据えて挨拶回りが増えてるらしいわ。取締役はそろそろいいお年だし世代交代も近いのかもしれないわね」
そんな噂さえ飛び交うようになっていった。部長が直に話したわけではないのに噂話がひとり歩きしている状態だ。でもそれを聞くたびに私の胸に膨らみ始めている恋心は萎んでいってしまいそうになる。
そんなすごい人に好きだと言って振られたら……もうここにいられない。こんな自分が好きになっていい人じゃないのではないか。部長にそんなつもりはない、部下としてしか見ていなかったのに勘違いしないでくれと言われたら。悪いことばかりが頭の中に浮かび上がってくる。そんな不安に押しつぶされそうになる。また頑張りたいと思ったのに。
家に帰りDVDをつける。すると画面の中のひかるくんはいつもと変わらない笑顔を私に向けてくれる。そして「俺がそばにいるよ」と私に伝えてくれる。今までどんなに辛い時でも彼のこの言葉に励まされてきた。今もこの言葉を聞いて自然と涙が込み上げてきてしまう。私にはやっぱりひかるくんしかいないのかもしれない。
ようやく一歩踏み出したいと思えたのにまた気持ちが後退してしまった。皓介と別れた時にもう誰も好きになんてならないと思ったじゃない。もう傷つくことはしない方がいい。
どうしても部長と会えない日々が続き、元々のネガティブな性格がまた前に出てきてしまった。努力してもまた無駄かもしれないと悪い方にばかり頭が考えてしまう。
ひかるくんがそばにいてくれるのだからもういいじゃない。欲張ってはいけない。
そう思うのに何故か部長にもらったアクリルを手から離せなくなっていた。