専属ボディガードへの片思いを諦めたら、甘すぎる豹変が待っていました
再告白
ー翌週
日曜日は目が思いっきり腫れていたが、
とりあえずいつも通りに戻って良かった。
いつものパンツスタイルに戻し、
必要以上に橘に話し掛けなかった。
そのおかげなのか、
橘は敬語は変わらなかったが、いつもよりこちらの顔をみているようだった。
むしろ私の顔が暗いので、
どこか心配そうな表情を向けていたが、
その優しさが辛かった。
ーコンコン
私は職場に着いてからすぐ、
父がいる社長室に向かった。
父には『自分が社長になりたいが、
結婚相手はお見合いで決めたいということ、
ボディガードを変えたいこと』を伝えた。
ーそれしか諦める方法が思い付かなかった。
「本当にいいのか?」
おそらく私の橘への恋心に気付いているんだろう。
父にそう尋ねられたが、
「大丈夫です、お願いします。」と答えた。
「わかった。お見合い相手は探しておく。
お見合いもボディガードの交代もいつからにするか?」
「なるべく早くがいいです」
「…わかった。では来週の始めには、
どちらも出来るようにしておく。」
「ありがとうございます」
私は社長室をあとにして、
自分の席に着いた。
ーこれで良かったんだ。
そう自分に言い聞かせ、無我夢中で仕事にとりくんだ。