すべてを失って捨てられましたが、聖絵師として輝きます!~どうぞ私のことは忘れてくださいね~
25、どうぞ私のことは忘れてください
こんなふうに、階段の上からセリスを見下ろす日が来るなんて、思ってもみなかった。
セリスはまるで時が止まったかのように、驚愕の表情でこちらを見ている。
その背後にはアベリオがいた。彼もまた、目を見開いたまま動けずにいる。
けれど、驚いているのは彼らだけではなかった。
会場の端から父であるスレイド伯爵が声を上げながら駆けてきたのだ。
「レイラ! 私の娘だ! みなさん、レイラは私が育てたスレイド家の娘ですよ! なぜ異国の娘になっているんだ!」
その叫び声が会場内に響きわたる。
恥ずかしさと、どうしようもない哀しみが入り混じって胸が痛くなった。
けれど、わかっていた。
彼がこうやって声を上げることを。
エレノア様は静かに私の横へと歩み出て、堂々と宣言された。
「私たちは事情があって最近まで会えずにおりました。けれど、レイラがハルトマン家の血を継ぐことはすでに証明されています。私はこの子を、正式に孫娘として迎え入れたのです」
その言葉に、父が再び叫んだ。
「そんなことは許されない! レイラの親権は私が持っている! 私が育てたんだ!」
セリスはまるで時が止まったかのように、驚愕の表情でこちらを見ている。
その背後にはアベリオがいた。彼もまた、目を見開いたまま動けずにいる。
けれど、驚いているのは彼らだけではなかった。
会場の端から父であるスレイド伯爵が声を上げながら駆けてきたのだ。
「レイラ! 私の娘だ! みなさん、レイラは私が育てたスレイド家の娘ですよ! なぜ異国の娘になっているんだ!」
その叫び声が会場内に響きわたる。
恥ずかしさと、どうしようもない哀しみが入り混じって胸が痛くなった。
けれど、わかっていた。
彼がこうやって声を上げることを。
エレノア様は静かに私の横へと歩み出て、堂々と宣言された。
「私たちは事情があって最近まで会えずにおりました。けれど、レイラがハルトマン家の血を継ぐことはすでに証明されています。私はこの子を、正式に孫娘として迎え入れたのです」
その言葉に、父が再び叫んだ。
「そんなことは許されない! レイラの親権は私が持っている! 私が育てたんだ!」