召喚された司書の相談所〜偽装結婚ですが旦那様にひたすら尽くされています〜
第29話 私とタロットカード
「つまり、私が購入したタロットカードに、グリフィスのお姉さんが封じられていたってことなの?」
一連の説明を聞いた後、そんなことあり得る!? とは思いつつも、グリフィスが今更、私に嘘をつく意味が分からなかった。たとえそれが、マックスの捜索に向かわないようにするための妨害工作だとしても、である。
「購入……確かにそれだと、アゼリアが選んだように思うかもしれません。けれど実際はウルリーケが選んだのです」
「まぁ、物を購入する時でも、運命的な出会い、と表現することはあるけど……」
特に動物の場合は、「私に飼ってほしいって顔をしていたの!」と豪語している人を見かけたことがあるからだ。だから、本当にタロットカードにグリフィスのお姉さんがいたとしたら、それはあり得ないことではなかった。
「でも、封じられているんでしょう? それなのに、私を選ぶことができるの?」
「ウルリーケは、稀代の魔女と言われていたほど、優秀な魔術師です。封じられていても、何かしら動きを見せていもおかしくはないと思います。実際、アゼリアからウルリーケの魔力を感じていましたから」
「えっ」
「大丈夫です。縁が切れた証拠ともいえるほど、今は感じませんので」
「そうなんだ……」
一連の説明を聞いた後、そんなことあり得る!? とは思いつつも、グリフィスが今更、私に嘘をつく意味が分からなかった。たとえそれが、マックスの捜索に向かわないようにするための妨害工作だとしても、である。
「購入……確かにそれだと、アゼリアが選んだように思うかもしれません。けれど実際はウルリーケが選んだのです」
「まぁ、物を購入する時でも、運命的な出会い、と表現することはあるけど……」
特に動物の場合は、「私に飼ってほしいって顔をしていたの!」と豪語している人を見かけたことがあるからだ。だから、本当にタロットカードにグリフィスのお姉さんがいたとしたら、それはあり得ないことではなかった。
「でも、封じられているんでしょう? それなのに、私を選ぶことができるの?」
「ウルリーケは、稀代の魔女と言われていたほど、優秀な魔術師です。封じられていても、何かしら動きを見せていもおかしくはないと思います。実際、アゼリアからウルリーケの魔力を感じていましたから」
「えっ」
「大丈夫です。縁が切れた証拠ともいえるほど、今は感じませんので」
「そうなんだ……」