召喚された司書の相談所〜偽装結婚ですが旦那様にひたすら尽くされています〜
第31話 本当に対立していたのは
「キャッ!」
目を瞑ると同時に、衝撃音が耳に入る。何かが何かにぶつかったのにもかかわらず、振動が来ない。しかし再び激しい音が鳴る。
魔術や獣人が存在する異世界に来て一年。色々なものに慣れたとはいえ、戦闘は体験したことがない。自分に力がないから、というのもあるけれど。ずっと……グリフィスが守ってくれていたからだ。
お陰で、この世界を嫌いにならずに過ごせていた。けれど今は……怖い。
「大丈夫です。アゼリアがいるためか……向こうも本気で攻撃しているわけではなさそうなので」
「えっ? どうして?」
「……さぁ?」
シレっというグリフィス。マックスの攻撃を防ぎながら、私の心配もしてくれているのだ。素っ気ない返答でも仕方がないと思う。だけど……妙な違和感があるのは確かだった。
「ともかく、ラモーナたちへの攻撃も再開してしまったようなので、こちらものんびりしていられなくなりました」
グリフィスの言う通り、さっきと比べると、物音が大きくなったような気がした。すると、頭上から温かいものが触れる。それがなんなのかは分からないままでいると、急に体が温かくなったように感じた。
グリフィスの行為が恥ずかしかったのは確かだけど……これは、何?
目を瞑ると同時に、衝撃音が耳に入る。何かが何かにぶつかったのにもかかわらず、振動が来ない。しかし再び激しい音が鳴る。
魔術や獣人が存在する異世界に来て一年。色々なものに慣れたとはいえ、戦闘は体験したことがない。自分に力がないから、というのもあるけれど。ずっと……グリフィスが守ってくれていたからだ。
お陰で、この世界を嫌いにならずに過ごせていた。けれど今は……怖い。
「大丈夫です。アゼリアがいるためか……向こうも本気で攻撃しているわけではなさそうなので」
「えっ? どうして?」
「……さぁ?」
シレっというグリフィス。マックスの攻撃を防ぎながら、私の心配もしてくれているのだ。素っ気ない返答でも仕方がないと思う。だけど……妙な違和感があるのは確かだった。
「ともかく、ラモーナたちへの攻撃も再開してしまったようなので、こちらものんびりしていられなくなりました」
グリフィスの言う通り、さっきと比べると、物音が大きくなったような気がした。すると、頭上から温かいものが触れる。それがなんなのかは分からないままでいると、急に体が温かくなったように感じた。
グリフィスの行為が恥ずかしかったのは確かだけど……これは、何?