召喚された司書の相談所〜偽装結婚ですが旦那様にひたすら尽くされています〜
第36話 来られなかった理由
翌日。私たちは早速、慈善バザーが開催されている公園へと向かった。場所自体はそこまで遠くなく、むしろ図書館よりも近くて驚いた。
「こんなに近かったのに、これまで一度も行かなかったのが、逆に不思議に感じるわね」
「仕方がありません。公園は、敵を誘発する場ですから。そのような場所にわざわざアゼリアを連れて行くわけにはいかなかったのです」
確かに、安全を第一に考えれば無理な話である。公園といっても、ほんの少しの遊具と広場だけの小さいものではない。慈善バザーが開催されるほど、広大な敷地を有していた。
早春であるため、葉が付いている木々は少ないものの、身を隠す場所が多いことには変わらない。木々の他にも、遊歩道に面して丸い生垣や四角い生垣が並んでいるのだ。そこから飛びかかって来られたら、ひとたまりもないだろう。
「保護魔術でも、やっぱり対応できないのかしら」
「向けられたものが魔術であれば、完全に防ぎますが、接近戦で来られたら、やはり難しいですね」
「……そうなんだ」
「こんなに近かったのに、これまで一度も行かなかったのが、逆に不思議に感じるわね」
「仕方がありません。公園は、敵を誘発する場ですから。そのような場所にわざわざアゼリアを連れて行くわけにはいかなかったのです」
確かに、安全を第一に考えれば無理な話である。公園といっても、ほんの少しの遊具と広場だけの小さいものではない。慈善バザーが開催されるほど、広大な敷地を有していた。
早春であるため、葉が付いている木々は少ないものの、身を隠す場所が多いことには変わらない。木々の他にも、遊歩道に面して丸い生垣や四角い生垣が並んでいるのだ。そこから飛びかかって来られたら、ひとたまりもないだろう。
「保護魔術でも、やっぱり対応できないのかしら」
「向けられたものが魔術であれば、完全に防ぎますが、接近戦で来られたら、やはり難しいですね」
「……そうなんだ」