召喚された司書の相談所〜偽装結婚ですが旦那様にひたすら尽くされています〜
第10話 偽装結婚の裏側(グリフィス視点)
占いを終え、私とアゼリアはヘルガを見送るために玄関へと向かった。
「どうしたのですか?」
「え?」
「頬が緩んでいます」
先ほどの占いを見ても、アゼリアがそこまでなるような結果だとも思えなかったのだ。
「これは、その……カードを片付ける時にボトムカード、束になっているカードの一番下のカードのことを言うんだけど、それが『JUDGEMENT』(審判)だったの。まさに次の恋でヘルガの復活を意味しているように感じない?」
「……それをいうなら、復縁では?」
「なっ! そしたら不倫になっちゃうじゃない」
「復縁が必ずしも、直近の恋だとは言っていません。それに告白する前だと言っていたではありませんか」
「うん。それはそうだけど、どうしてそんな水を差すようなことを言うの?」
理由は恐らく、先ほどのアゼリアの表情だろう。幸せそうなアゼリアを見るのはいいけれど、それを引き出しているのがヘルガだったからだ。
あとは……『JUDGEMENT』(審判)のカード。復活を意味するこのカードが不吉でならない。ましてやアゼリアが持っているこのタロットカードは……。
「どうしたのですか?」
「え?」
「頬が緩んでいます」
先ほどの占いを見ても、アゼリアがそこまでなるような結果だとも思えなかったのだ。
「これは、その……カードを片付ける時にボトムカード、束になっているカードの一番下のカードのことを言うんだけど、それが『JUDGEMENT』(審判)だったの。まさに次の恋でヘルガの復活を意味しているように感じない?」
「……それをいうなら、復縁では?」
「なっ! そしたら不倫になっちゃうじゃない」
「復縁が必ずしも、直近の恋だとは言っていません。それに告白する前だと言っていたではありませんか」
「うん。それはそうだけど、どうしてそんな水を差すようなことを言うの?」
理由は恐らく、先ほどのアゼリアの表情だろう。幸せそうなアゼリアを見るのはいいけれど、それを引き出しているのがヘルガだったからだ。
あとは……『JUDGEMENT』(審判)のカード。復活を意味するこのカードが不吉でならない。ましてやアゼリアが持っているこのタロットカードは……。