家族になった来栖くんと。
事故チューな、来栖くんと。




「今日もつぐは寝坊か」


「ううん、もうとっくに学校に行ったみたい。すごいわ、これで10日目?また記録更新ね」


「…気をつけろ。さすがに空から変なもん降ってくるぞ。ヘルメットしといたほうがいいんじゃないか、涼」


「ふふ。緋彩くんも頭のほう、気をつけて」



という新婚夫婦コントは、すでに家を出た私に聞こえるわけもなく。


早すぎる登校を最近ずっとしている私は、教室に入って自習をする。

それでも時間が空いたときは窓を拭いたり机を揃えたり……と。



「おお、こんな早くからご苦労なこったな」


「は、はい…。早起きができるようになりまして…」


「ほー?まっ、助かるわ!」



通りかかった隣クラスの担任から褒められたものの、安定の名前は覚えてもらえていない。


なんとなく来栖くんと顔を合わせることができなくなった。

それは私に、すこし、ほんのちょっとの後ろめたさができてしまったからだ。



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