家族になった来栖くんと。
高校生になった来栖くんと。
「つぐみちゃん、桃弥くんって絶対つぐみちゃんのこと好きだよ!」
中学3年生、9月。
クラスでも滅多に話したことのないキラキラした女の子が、数人を引き連れてそんなことを言ってきた。
「え…、私…ですか?どうして…?」
「だって前、つぐみちゃんが体調悪くて保健室に行った日あったじゃん?あのとき桃弥くん、先生に“白山さんの給食は準備しなくていいんですか”ってわざわざ聞いてたし!」
それだけ?と、単純に思ってしまった。
給食当番なら当たり前のことだ。
逆の立場でも私はそう言っていたと思う。
「告ってみれば~?ぜったいOKもらえちゃうよ!」
「そのときはあたしらも協力するから!いつでも言ってね!」
キャハハっと笑いながら、楽しそうに廊下を走っていった数人。
………私は今、なんのために声をかけられたんだろう。