家族になった来栖くんと。
すれ違っちゃう来栖くんと。




「……それ、風吹いたらどーなんの?」



ある日の朝、洗面台の前でバッタリ。

私のスカートを目にして、来栖くんはなぜか眉を若干と寄せた。


なので私も私で来栖くんのオーバーサイズのニットを指して、こう言いたい。



「来栖くんも首元…寒そうだね」


「これしか乾いてなかっただけ。そちらさんはメイクまでしてるみたいだけど」



「…する必要ないだろ」と、機嫌の悪そうな付け足しまで私の耳はちゃんとキャッチしてしまう。


メイクって…言うほどしてないけども。

寧々ちゃんから誕生日プレゼントにもらったリップを付けただけで、あとは前髪にピンを留めた程度。


たぶんこれは世の女の子から見ればメイクとは言わない。



「香水?……くっさ」


「く、くさくないよ…!これはお兄ちゃんから去年もらって…!」


「やめたほうがいーよ。…似合わない」


「…………」



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