幼なじみの隠れた執着愛〜再会した彼は策士なCEOでした〜
この先もずっと
「お待たせいたしました、ブレンドコーヒーでございます」
「ありがとうございます」
今まではよくコーヒーを買いに来てくれる、イケメンな常連さん。
だけど今は、それだけじゃない。
「――後で連絡するね」
「!」
コソッと耳元で囁かれ、危うく声が漏れ出そうになったが何とか堪えてキッと睨んだ。
美鶴くんは楽しそうに笑いながら、ヒラヒラと手を振って出て行く。
もう、美鶴くんったら……。
「あれれ〜? いつからそんなカンケイになったんですか〜?」
「ひよちゃん」
「後でじっくり話聞かせてくださいね〜?」
ひよちゃんは楽しそうにニヤニヤしている。
私は曖昧に苦笑するしかなかった。
*
「えーー!? 告白されたのに付き合ってないんですか!?」
「……うん」
「なんで!?」
その日のシフト終わり、ひよちゃんに無理矢理居酒屋に連れて行かれて美鶴くんのことを根掘り葉掘り聞かれた。
実は幼なじみで今はリーチャーズの社長だったこと、この前告白されたが、まだ返事をしてないことを話すとものすごく驚かれた。
「あの雰囲気、絶対付き合ってると思うじゃないですか!」
「だって美鶴くん忙しいから! コーヒーは買いに来てくれるけど、そのまま外回りに行ったりしてるみたいなんだよね」