隠れ溺愛婚~投資ファンドの冷徹CEOは初恋の妻を守りつくす~
本当の夫婦
「どうか無事でいて……」
茉結莉は揺れるタクシーの中で、何度もつぶやいた。
あれから茉結莉は、意識が遠くなったままタクシーに乗り、三砂が運び込まれたという病院へ向かった。
大輔から聞いた話では、三砂は商談相手の事務所を出たところで、事件に巻き込まれたらしい。
でも今の時点では詳しいことは何もわかっておらず、とにかく一刻も早く病院に行った方が良いという話だった。
総合病院の玄関口に着いた茉結莉は、震える手で支払いを済ませ、病院の中へと駆けこんだ。
大輔から渡された病棟が書かれたメモを頼りにエレベーターに乗る。
やっとたどり着いた先で病室へ向かおうとすると、警察や病院の関係者と思われる人たちから厳しく制止された。
「私は三砂慶一郎の妻です! 今すぐ、夫に会わせてください!」
茉結莉は力の限り声を響かせる。
するとしばらくして、一番奥の個室の扉が開き、ゆっくりと三砂が顔を覗かせるのが見えた。
「慶一郎さん!」
茉結莉は叫び声を上げると、真っすぐに三砂の元へと駆け寄ったのだ。
茉結莉は揺れるタクシーの中で、何度もつぶやいた。
あれから茉結莉は、意識が遠くなったままタクシーに乗り、三砂が運び込まれたという病院へ向かった。
大輔から聞いた話では、三砂は商談相手の事務所を出たところで、事件に巻き込まれたらしい。
でも今の時点では詳しいことは何もわかっておらず、とにかく一刻も早く病院に行った方が良いという話だった。
総合病院の玄関口に着いた茉結莉は、震える手で支払いを済ませ、病院の中へと駆けこんだ。
大輔から渡された病棟が書かれたメモを頼りにエレベーターに乗る。
やっとたどり着いた先で病室へ向かおうとすると、警察や病院の関係者と思われる人たちから厳しく制止された。
「私は三砂慶一郎の妻です! 今すぐ、夫に会わせてください!」
茉結莉は力の限り声を響かせる。
するとしばらくして、一番奥の個室の扉が開き、ゆっくりと三砂が顔を覗かせるのが見えた。
「慶一郎さん!」
茉結莉は叫び声を上げると、真っすぐに三砂の元へと駆け寄ったのだ。