天才弁護士の溺愛ミステリー♡

10 お試し?

帰りの車の中、私は宇賀神先生から襲われている。

「何ですかっ!
その手は!
僕たち付き合ってるんでしょ!」

近づいてくる宇賀神先生の顔を、私は必死で跳ね除けようとする。

「今さっき付き合ったばかりじゃ無いですか!
手が早すぎます!」

「キスぐらいさせてくださいよ!
カマトト女!」

「何ですって!?怒」

「いや、今のは失言ですが…
良いじゃないですか、キスくらい…」

しょんぼりして言う先生。

「ダメです!
お試し、なんですから!」

「いつまでお試しなんですかっ!?」

「しばらく、ですよ!」

「はぁ…
ガキの相手は疲れますね…
もう良いです…
その代わり、明日デートしませんか…?」

「デート…?」

「僕たち付き合ってるんです、よね!?」

「分かりました、行きますよ。」

「よろしい。」

「でも、デートってどこに行くんですか?」

「青山に美味しいカフェがあるんですよ。
ブラブラ散歩した後、一息つきましょう。」

コーヒー好きの宇賀神先生の好みは一貫しているようだ。

そして、初デートが決まった。
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