winter song 〜君に捧ぐたった一つの歌〜

prologue

私達が出会ったのは、都心では珍しい、雪の降る夜でした



滅多に降らない雪の中



幻想的じゃんと言って2人で降り続く雪を眺めた事を忘れません…



貴方は綺麗な透き通るラブリーボイスで歌を歌って、私はその歌を聞くのが、唯一の癒しで、楽しみでした



私達はすぐに惹かれ合いましたね     



貴方の屈託のない笑顔



貴方の作る美味しい料理



そして何より貴方の綺麗な透き通る歌声は私の子守唄でした…



私達はお互いになくてはならない片割れ…



2人で一つ



どんな事があっても、私達は離れないと信じていました…



でも、無情にも私達の別れは突然訪れましたね  



私は悲しみに暮れながら、それでも足掻いてもがいて、支えてくれる温かい人達のおかげで立ち直る事ができました



拓…



貴方は今何をしていますか?



ちゃんと元気にしていますか?



私は貴方に出会えた事を、何一つ後悔していません



貴方と過ごしたかけがえのない日々は、私の宝物です



たとえどんなに悲しい目に遭っても



どんなに涙を流しても



私は貴方を思っています



拓…貴方に出会えて良かった…






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