winter song 〜君に捧ぐたった一つの歌〜

同居生活

私と拓は同居人として一緒に住み始めた…



私達は一緒に住む上で最低限のルールを作り、お互いのテリトリーには一切踏み込まないと言う誓約書を作った



あの後拓の歳を聞いて、拓は23歳だと言うことが判明した



思っていた通り本当に若い…



本名は葉山拓人《はやまたくと》と言うらしい



年も名前も本当かは怪しいけど…?



拓はどこで習ってきたんだろう?って位家事が完璧で、私の世話を焼いてくれる



「愛奈。ゴミはちゃんとゴミ箱に捨てて。使った物は片付ける。寝る時はベットでちゃんと寝る」



だらしないなー



一緒に暮らしていてお互いのテリトリーを守ると言うのは中々難しい…



私を知れば知るほど拓は私に呆れている



口煩いお母さんのようだ



はいはい。だって面倒臭いんだもん



私のズボラで中身親父気質がバレバレになっていく…



一緒に暮らし始めて1ヶ月…



家の事は殆ど拓がやってくれて、帰ってきたらご飯ができている生活


 
愛奈の為に歌ってあげる



聴きたい時には透き通るラブリーボイスで歌も歌ってくれる



私はいつも拓が子守唄みたいに歌を歌ってくれると寝てしまう



拓の歌を聴くと、私はよく眠れた…



ある意味拓なしではいられない体にされつつある私は、自分に危機感を感じていた
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