社内では秘密ですけど、旦那様の溺愛が止まりません!
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朝の広報課。
いつもと変わらないパソコンの音……のはずだった。
でも朝からやっぱり亮くんの話題だ。
「ねぇ、これ見た?」
「何?」
「“#イナギホールディングス”で検索してみて!」
(ん? なんだろ……)
小春がそっとスマホをのぞき込むと、画面には、昨日見た社内報の写真が載っていた。そして亮くんの隠し撮りも。写真の彼はメガネもしているし、前髪で顔を隠しているからちょっとみた感じは似ていない。でもメガネの奥に見える切れ長な目やシャープな顔のラインはそっくりだ。
そこに添えられた文章を見て頭を抱えたくなる。
『社長の若い頃の写真、イケメンすぎる! っていうか、開発部の浅賀くんに似てない?』
「うわ……これ、完全にうちの写真だよね?」
「そう! 社内報の画像、誰かがスクショして上げたっぽい! でも浅賀くんの隠し撮りまでってちょっとやりすぎな気もするけど」
確かに、やりすぎだよ!と個人的には思う。でもすでに“いいね”は500を超えていた。それにコメント欄には「確かに似てる」「親戚?」「御曹司説爆誕!?」の文字がずらり。
あぁ……どうしたらいいの。
みんなの会話を聞く毎に私の顔から笑みが消えていく。
「渡辺さん?」
神谷くんに声をかけられハッと我に返る。
「何?」
驚き、思わず声がが裏返る。
「いや、なんか……大丈夫かな、と思って」
「全然大丈夫!」
から元気全開の返事をすると、神谷くんは何か言いたそうだったが、私の席からまた離れていった。
いつもと変わらないパソコンの音……のはずだった。
でも朝からやっぱり亮くんの話題だ。
「ねぇ、これ見た?」
「何?」
「“#イナギホールディングス”で検索してみて!」
(ん? なんだろ……)
小春がそっとスマホをのぞき込むと、画面には、昨日見た社内報の写真が載っていた。そして亮くんの隠し撮りも。写真の彼はメガネもしているし、前髪で顔を隠しているからちょっとみた感じは似ていない。でもメガネの奥に見える切れ長な目やシャープな顔のラインはそっくりだ。
そこに添えられた文章を見て頭を抱えたくなる。
『社長の若い頃の写真、イケメンすぎる! っていうか、開発部の浅賀くんに似てない?』
「うわ……これ、完全にうちの写真だよね?」
「そう! 社内報の画像、誰かがスクショして上げたっぽい! でも浅賀くんの隠し撮りまでってちょっとやりすぎな気もするけど」
確かに、やりすぎだよ!と個人的には思う。でもすでに“いいね”は500を超えていた。それにコメント欄には「確かに似てる」「親戚?」「御曹司説爆誕!?」の文字がずらり。
あぁ……どうしたらいいの。
みんなの会話を聞く毎に私の顔から笑みが消えていく。
「渡辺さん?」
神谷くんに声をかけられハッと我に返る。
「何?」
驚き、思わず声がが裏返る。
「いや、なんか……大丈夫かな、と思って」
「全然大丈夫!」
から元気全開の返事をすると、神谷くんは何か言いたそうだったが、私の席からまた離れていった。