Love Sky Travel

15 栄町市場

「おいし〜い!」

私はゴクゴクとグリーンスムージーを飲む。

「ゴーヤスムージー…か…」

仙石機長はゴーヤスムージーを見るばかりで口を付けようとしない。

「見てないで飲んでみて下さいよっ!」

「お前なぁ。
ゴーヤだぞ!?」

「意外とビールみたいで美味しいかも?」

「じゃあ、お前が飲め!」

とか言いつつ口をつける仙石機長。

「お、おぉ?」

「おぉ?」

「苦甘い!
ゴーヤ以外にもフルーツも入ってるみたいだな!」

ほっと胸を撫で下ろす仙石機長に、なんだか面白くて笑ってしまう。

「罰ゲームみたいですね?」

「お前が決めたんだろ!」

そりゃ、そうだけどー。

「一口飲んでみろよ。
意外とイケるから!」

え、間接キス…!?
って、意識してるのも嫌なので…

「い、い、いただきます…!」

私はドキドキしながら、ゴーヤスムージーを飲んだ。

「うん、イケる!」

「だろー?」

威張って言う仙石機長が、また、可愛い。

そして、私たちは次なる店に。

「フィラデルフィアステーキサンドがいい!」

「はいはい、じゃあ、俺は…
明太子チーズ卵焼きを…」

2人で、ベンチで食べた。

「お、お、おいふぃー!」

フィラデルフィアステーキサンドは肉がジューシーで、サラダがさっぱりしててとても美味しかった。
仙石機長の明太子チーズ卵焼きも美味しそうだ。

「あ、雑貨屋さんだぁ!」

「食べたら行ってみるか。」

その雑貨屋さんには、主にTシャツが売っていた。

「あ、このジンベイザメのTシャツ…
可愛い!」

「ふぅん?
分からんな。
下手くそな絵に見えるが…」

「仙石機長の絵より上手いですよーだ!
それに、その手書き感がいいんじゃないですかー!」

「ゔっ!
俺だって絵心くらい…!」

「ねぇ、これ、お揃いで買いません…?」

私は勇気を出して言ってみる。

「…いいよ。」

あっさりOKが!?

♦︎♦︎♦︎

帰りの車で。

「お揃いって、でも、勘違いされちゃうかな…?」

私が言うと。

「水瀬となら、勘違いされてもいいよ。」

「なんで…?」

「何でって…
分かれよ…」

「分かりません!
ちゃんと言って?」

「好きだ…」

仙石機長はそう言うと、車を道路の脇に停めて、私にキスをした。

「ん…
仙石…
機長…」

「好きだ…
もっと…」

仙石機長は舌をモゾモゾと遠慮がちに私の口の中に入れ込んでくる。
私は唇を開いて受け入れた。

そうして、長い長いキスは続いていく。

「すまん…
がっついた…」

「ううん、嬉しかったです…」

「そうか…?
今日…
泊まってく?」

「…帰りまーす♪」

「だよな…」

明らかにがっかりしている。
面白い。

私は笑いを堪えて仙石機長の頬にキスをした。

やっと両想いになった、その時はそう思っていた…
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