妻、猫になり逃走中! 至急確保し溺愛せよ!
20.平穏な日々の終わりの予感
「有力貴族と組めば可能ですね」
フェリクスが私に目配せしながら言う。おそらくグロスター公爵のことを指しているのだろう。
私は愚かだ。
猫になり遠くからキルステンを見守ろうと判断したが、彼を一人一番危険な場所に置いてきてしまった。
「そんな暗い顔をするのはおよしなさい。キルステン皇太子殿下がアルマと結婚していないという事は惚れ薬を摂取はしていないという事よ!」
「惚れ薬って媚薬ですよね。私、ひと舐めした事あります」
アルベール王国において、媚薬はボレイ草という花の花粉を擦り潰せば簡単に作れる。そのような知識もこの王国に来るまでは知らなかった。
フェリクスが私に目配せしながら言う。おそらくグロスター公爵のことを指しているのだろう。
私は愚かだ。
猫になり遠くからキルステンを見守ろうと判断したが、彼を一人一番危険な場所に置いてきてしまった。
「そんな暗い顔をするのはおよしなさい。キルステン皇太子殿下がアルマと結婚していないという事は惚れ薬を摂取はしていないという事よ!」
「惚れ薬って媚薬ですよね。私、ひと舐めした事あります」
アルベール王国において、媚薬はボレイ草という花の花粉を擦り潰せば簡単に作れる。そのような知識もこの王国に来るまでは知らなかった。