妻、猫になり逃走中! 至急確保し溺愛せよ!
4.ヒロイン登場
「キルステン皇太子殿下に、聖女アルマがお目にかかります」
彼を見るなり立ち上がったアルマの肩までの金髪がふわっと広がる。美しい新緑を想起させるエメラルドの瞳がこちらを見ている。
「聖女アルマ⋯⋯座ってくれ。紹介する。子猫のエリナだ」
「にゃにゃ、にゃーん? にゃん (キルステン自ら、名付けてくれたんですか? この上なき幸せ)」
私はあまりの嬉しさに彼の胸に再び顔を擦り付けた。すると私の喜びに応えるように彼が手のひら全体で体を撫でてくれる。
「可愛い猫ちゃんですね。でも、すみません。私、猫アレルギーなんです」 二人きりの食事を邪魔されたのが腹が立ったのか、アルマは顔を歪ませた。
彼を見るなり立ち上がったアルマの肩までの金髪がふわっと広がる。美しい新緑を想起させるエメラルドの瞳がこちらを見ている。
「聖女アルマ⋯⋯座ってくれ。紹介する。子猫のエリナだ」
「にゃにゃ、にゃーん? にゃん (キルステン自ら、名付けてくれたんですか? この上なき幸せ)」
私はあまりの嬉しさに彼の胸に再び顔を擦り付けた。すると私の喜びに応えるように彼が手のひら全体で体を撫でてくれる。
「可愛い猫ちゃんですね。でも、すみません。私、猫アレルギーなんです」 二人きりの食事を邪魔されたのが腹が立ったのか、アルマは顔を歪ませた。