運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
もう一度あなたにあいたくて
外はうだるような熱さだが、室内はエアコンが効きすぎなほどで、私はカーディガンのボタンをひとつ閉じた。
朝礼を終え、秘書室の自席でやるべきことを確認していた私は、その量に思わず頭が痛くなりそうだった。
そんなとき申し訳なさそうに私のデスクへと近づいてきた人を見て、仕事の手を止める。
「遠藤さん、この件ですが、どうなりましたでしょうか?」
社長秘書にすぎない私へ部長職の人間が指示を仰ぐ――そんな関係は、もはや日常と化していた。
「佐々木社長からの伝言です。名古屋店は継続、南店は撤退の方向でお願いします」
「わかりました!」
彼は軽く頭を下げ、足早に部屋を出ていった。もちろん、これは社長から直接言われた言葉ではない。私はすべての案件を報告し、必要な確認を取っているが、いつも答えは決まっている。
朝礼を終え、秘書室の自席でやるべきことを確認していた私は、その量に思わず頭が痛くなりそうだった。
そんなとき申し訳なさそうに私のデスクへと近づいてきた人を見て、仕事の手を止める。
「遠藤さん、この件ですが、どうなりましたでしょうか?」
社長秘書にすぎない私へ部長職の人間が指示を仰ぐ――そんな関係は、もはや日常と化していた。
「佐々木社長からの伝言です。名古屋店は継続、南店は撤退の方向でお願いします」
「わかりました!」
彼は軽く頭を下げ、足早に部屋を出ていった。もちろん、これは社長から直接言われた言葉ではない。私はすべての案件を報告し、必要な確認を取っているが、いつも答えは決まっている。