タイムスリップできる傘
第十八章 どもりがなおった張達
天気……今日は小春日和の温かい天気に恵まれて、早春のようなさわやかな一日となった。気温も上がり、晴れわたった空を鳩が、群れをなしながら気持ちよさそうに飛んでいた。
ミー先生の不思議な傘を使って、馬小跳たちが将来、立派な若者になっている場面を見ることができたから、ぼくはとても嬉しく思った。秦先生のお気に入りの学生だった丁文涛は、その後、うまくいかなくて沈んでいたので、丁文涛の心情を思うと、せつない気持ちにもなった。
今、ぼくが一番知りたいと思っていることは、子どものころ吃音障害がひどくて、話をするときにいつもどもっていた張達が、どのようにして吃音障害を克服することができたかということだった。そのために張達のうちへ行って、張達のベッドの下に隠れて、夜になったら傘を開いて、障害を克服できた理由を探ることにした。ぼくは張達のうちへ行ったことはこれまで一度もなかったから、放課後、張達が学校から帰っているところを見つけて、あとからついていくことにした。
学校が終わる時間を見当をつけてから、ぼくは傘を開いて、傘の軸についているボタンのなかから空飛ぶボタンを押して、傘に乗って、学校の上にやってきた。するとちょうどそのとき、学校の終業時間のベルが鳴る音が聞こえてきた。それからまもなく子どもたちがランドセルを背負って校庭に、いっせいに出てくるのが見えた。ぼくは高度を下げて、張達を探すことにした。でもたくさんいる子どものなかから、張達の姿を見つけ出すのは容易ではなかった。目を凝らしながら下をじっと見ていると、校門の近くを、見覚えがある四人組の男の子が歩いているのが見えた。もしかしたら張達たちではないかと思って、高度をさらに下げて顔を見ると、やはりそうだった。張達は馬小跳たちと話に夢中になっていたので、傘が空を飛んでいるのに少しも気がつかないでいた。馬小跳たちはそれからまもなく、別れて、それぞれのうちへ帰っていった。ぼくは張達のあとからついていった。張達は路地を幾つか通り抜けて、路地の奥にあるアパートのなかに入っていった。しばらくしてから五階にある家のベランダから張達の姿が見えた。ベランダに置いてある鉢のなかで咲いていた大輪の白い菊に水をやっていた。そのあと張達は宿題をすませてから、夕ご飯を食べるために部屋を出ていった。そのすきに、ぼくはベランダに降りて、傘を閉じてから、開いていた窓のすきまから張達の部屋に入り込んで、ベッドの下に隠れながら夜になるのを待っていた。
張達は早寝早起きの習慣があるから、夜寝るのも早い。十時前にはもうベッドのなかに入って寝ていた。それからまもなく、ぼくはベッドの下から出てきて、傘を開いて、傘の軸についているボタンのなかから未来へタイムスリップできるボタンを押しながら
「張達の五年後の姿を見たい」
と言って、傘をくるくる回した。するとしばらくしてから、傘紙の上に、中学生のころの張達の姿が映し出された。
情景一
ステージの上で、『白雪姫』が上演されていた。白雪姫を演じているのは夏林果。王妃を演じているのは路曼曼。王子を演じているのは馬小跳。狩人を演じているのは唐飛。悪魔の鏡を演じているのは張達だった。悪魔の鏡は長いせりふを話す場面があったが、どもりの張達が、少しもどもらないで話していた。
情景二
夏林果が学校からの帰り道で、張達を待っていた。
「夏林果、な、なにをしているのだ」
張達がけげんそうな顔をしながら、夏林果に聞いていた。
「あなたを待っていたのよ」
夏林果がそう答えていた。
「ど、どうしてだ?」
張達が聞き返していた。
「あなたをこれから少年宮に連れていこうと思って」
夏林果がそう答えていた。
少年宮というのは、学校以外のところで子どもたちに文化活動やスポーツ活動を行わせるための施設のことだ。
「少年宮……。ど、どうしておれをそこへ連れていくのだ。お、おまえが少年宮でバ、バレエを踊っているのは知、知っているが、ま、まさか、おれにもバレエを習わせようというのではないだろうな。お、おれはバレエには全然興味がな、ないからな」
張達がそう言って、行くのを拒んでいた。夏林果はそれを聞いて、くすくす笑っていた。
「違うわ。バレエではなくてコーラスのサークルに参加したらどうかなと思ったから、見学に連れていこうと思って……」
夏林果がそう言った。張達はそれを聞いて
「コ、コーラスにも、お、おれはあまり興味がない」
張達がそう答えていた。
「そうなの。でもこの前、学校の劇で『白雪姫』を上演したとき、あなたは少しもどもっていなくて、すらすらとせりふを話していたじゃないですか。あとで馬小跳に聞いたら、あなたは歌を歌うときも、どもっていないと言っていた。それを聞いて、あなたがコーラスのサークルに参加してリラックスしながら歌をたくさん歌っていたら、話すことにも自信がついて、どもらないで話せるようになるのではないかと思って」
夏林果がそう言った。
「そ、そうか、そういうわけだったのか。でも、お、おれは歌を歌うことはあまり好きではない」
張達がすげなく、そう答えていた。それを聞いて夏林果が
「好きとか、好きでないとか、そういう問題ではないわ。あなたは、吃音障害を治したいとは思わないの?」
と言った。
「そ、そりゃあ、治せるに越したことはな、ないけど、話をし、しようとすると、と、とても緊張して、つい、ど、どもってしまう」
張達がそう答えて萎縮していた。
「コーラスで吃音障害が治るかどうか分からないけど、ものは試しというから、やってみようよ。だめで、もともとといった気持ちで行けば、気も楽になると思うわ。さあ、これから、見学に行って、それから申し込みの手続きをしようよ。わたしが手伝うから」
「で、でも……」
張達はまだためらっていた。それを見て夏林果が
「何を、そんなに、ちゅうちょしているの。男の子らしくないわね」
夏林果がそう言ったので、夏林果に嫌われたくなかった張達は渋々、夏林果といっしょに少年宮に行って、コーラスの見学をしてから、あまり気乗りがしないまま申し込みの手続きをしていた。
情景三
張達が申し込みの手続きをした翌日、張達は面接試験を受けるために再び少年宮に行くことになった。夏林果のほかに、馬小跳と唐飛と毛超も付き添ってきてくれた。行く途中、馬小跳が
「緊張するなよ。リラックスして試験に臨め」
と言って張達を励ましていた。唐飛は
「質問されても受け答えはするな。おれたちがおまえの代わりに答えてやるから心配はするな。おまえが直接答えたら、吃音障害があることがばれてしまうからな」
とアドバイスしていた。毛超は
「おまえが試験に受かろうが受かるまいが、どうでもいい。たとえ落ちても、おれたちはおまえのことをばかにしないから気楽に受けてこい」
と言っていた。
それからまもなく、張達たちは少年宮に着いた。
「さあ、どうぞなかに入って」
受付の人に案内されて、張達たちは面接室に入っていった。
しばらく待っていると、髪の長いきれいな女の人が姿を現した。
「初めまして。わたしがコーラスサークルの指導に当たっている王艶花と申します。入会を希望している張達くんは、どの子ですか」
王先生が聞いていた。毛超が、張達を指さして
「このハンサムな子です」
と答えていた。それを聞いて王先生が張達をじっと見ながら
「歌を歌うことは好きですか」
と聞いていた。
「好きです。彼は歌うことがとても好きです」
唐飛がそう答えていた。王先生は張達に
「何か歌える曲があったら歌ってみてくれませんか」
と聞いていた。張達はにっこりうなずいてから、周傑倫の『カタツムリ』という歌を歌い始めた。どもることなく、すらすらとよどみなく歌っていた。歌い終わったあと、馬小跳と唐飛と毛超は手をぱちぱちとたたいて称賛していた。そのあと唐飛が
「たいしたものだ。思わず、うっとりとして聞きほれてしまう」
と言って、張達の顔をまぶしそうに見ていた。毛超も相好を崩しながら
「目をつむって聞いていると、まるで周傑倫が歌っているように思える」
と言って、張達の歌唱力をほめたたえていた。馬小跳も恍惚として我を忘れたような顔をしながら
「周傑倫よりも、うまいくらいだ」
と言って張達をおだてていた。張達の合格に向けて、友だちが一役買っているのを王先生も気づいておられたので、ほめ言葉を聞きながら、ほほほと笑っておられた。
「わかりました。あなたの歌声はとても素晴らしいです。スタイルもよくて、長身でイケメンだから、将来スターになる素質が十分にあります。合格といたします。頑張ってください」
王先生がそう答えておられた。それを聞いて張達は、にっこりとうなずいていた。
情景四
学校で国語の授業があっていて、先生の質問に張達が手を高く上げて答えていた。コーラスで鍛えた発声法に基づいて、どもることなく、答えていたので、先生もクラスの友だちもびっくりしていた。それでもまだイントネーションにはやや不自然なところがあったので、クラスの友だちの嘲笑を買っていた。それを見て馬小跳が不機嫌そうな顔をしながら
「みんな、笑うのをやめろよ。失礼ではないか」
と言って、声を荒らげていた。それを聞いて、教室がたちまち、しーんとなった。それ以来、張達のことを笑う人は誰もいなくなった。話すことに徐々に自信を持ち始めた張達はコーラスで鍛えた発声法にますます磨きをかけていって、話術がうまくなっていった。
情景五
学校で開かれたスピーチコンテストに出場した張達は熱弁をふるって聞く人の心を揺さぶり、最優秀賞に選ばれていた。もうかつての吃音障害はあとかたもなく消えていて、別人のように見えていた。
ミー先生の不思議な傘を使って、馬小跳たちが将来、立派な若者になっている場面を見ることができたから、ぼくはとても嬉しく思った。秦先生のお気に入りの学生だった丁文涛は、その後、うまくいかなくて沈んでいたので、丁文涛の心情を思うと、せつない気持ちにもなった。
今、ぼくが一番知りたいと思っていることは、子どものころ吃音障害がひどくて、話をするときにいつもどもっていた張達が、どのようにして吃音障害を克服することができたかということだった。そのために張達のうちへ行って、張達のベッドの下に隠れて、夜になったら傘を開いて、障害を克服できた理由を探ることにした。ぼくは張達のうちへ行ったことはこれまで一度もなかったから、放課後、張達が学校から帰っているところを見つけて、あとからついていくことにした。
学校が終わる時間を見当をつけてから、ぼくは傘を開いて、傘の軸についているボタンのなかから空飛ぶボタンを押して、傘に乗って、学校の上にやってきた。するとちょうどそのとき、学校の終業時間のベルが鳴る音が聞こえてきた。それからまもなく子どもたちがランドセルを背負って校庭に、いっせいに出てくるのが見えた。ぼくは高度を下げて、張達を探すことにした。でもたくさんいる子どものなかから、張達の姿を見つけ出すのは容易ではなかった。目を凝らしながら下をじっと見ていると、校門の近くを、見覚えがある四人組の男の子が歩いているのが見えた。もしかしたら張達たちではないかと思って、高度をさらに下げて顔を見ると、やはりそうだった。張達は馬小跳たちと話に夢中になっていたので、傘が空を飛んでいるのに少しも気がつかないでいた。馬小跳たちはそれからまもなく、別れて、それぞれのうちへ帰っていった。ぼくは張達のあとからついていった。張達は路地を幾つか通り抜けて、路地の奥にあるアパートのなかに入っていった。しばらくしてから五階にある家のベランダから張達の姿が見えた。ベランダに置いてある鉢のなかで咲いていた大輪の白い菊に水をやっていた。そのあと張達は宿題をすませてから、夕ご飯を食べるために部屋を出ていった。そのすきに、ぼくはベランダに降りて、傘を閉じてから、開いていた窓のすきまから張達の部屋に入り込んで、ベッドの下に隠れながら夜になるのを待っていた。
張達は早寝早起きの習慣があるから、夜寝るのも早い。十時前にはもうベッドのなかに入って寝ていた。それからまもなく、ぼくはベッドの下から出てきて、傘を開いて、傘の軸についているボタンのなかから未来へタイムスリップできるボタンを押しながら
「張達の五年後の姿を見たい」
と言って、傘をくるくる回した。するとしばらくしてから、傘紙の上に、中学生のころの張達の姿が映し出された。
情景一
ステージの上で、『白雪姫』が上演されていた。白雪姫を演じているのは夏林果。王妃を演じているのは路曼曼。王子を演じているのは馬小跳。狩人を演じているのは唐飛。悪魔の鏡を演じているのは張達だった。悪魔の鏡は長いせりふを話す場面があったが、どもりの張達が、少しもどもらないで話していた。
情景二
夏林果が学校からの帰り道で、張達を待っていた。
「夏林果、な、なにをしているのだ」
張達がけげんそうな顔をしながら、夏林果に聞いていた。
「あなたを待っていたのよ」
夏林果がそう答えていた。
「ど、どうしてだ?」
張達が聞き返していた。
「あなたをこれから少年宮に連れていこうと思って」
夏林果がそう答えていた。
少年宮というのは、学校以外のところで子どもたちに文化活動やスポーツ活動を行わせるための施設のことだ。
「少年宮……。ど、どうしておれをそこへ連れていくのだ。お、おまえが少年宮でバ、バレエを踊っているのは知、知っているが、ま、まさか、おれにもバレエを習わせようというのではないだろうな。お、おれはバレエには全然興味がな、ないからな」
張達がそう言って、行くのを拒んでいた。夏林果はそれを聞いて、くすくす笑っていた。
「違うわ。バレエではなくてコーラスのサークルに参加したらどうかなと思ったから、見学に連れていこうと思って……」
夏林果がそう言った。張達はそれを聞いて
「コ、コーラスにも、お、おれはあまり興味がない」
張達がそう答えていた。
「そうなの。でもこの前、学校の劇で『白雪姫』を上演したとき、あなたは少しもどもっていなくて、すらすらとせりふを話していたじゃないですか。あとで馬小跳に聞いたら、あなたは歌を歌うときも、どもっていないと言っていた。それを聞いて、あなたがコーラスのサークルに参加してリラックスしながら歌をたくさん歌っていたら、話すことにも自信がついて、どもらないで話せるようになるのではないかと思って」
夏林果がそう言った。
「そ、そうか、そういうわけだったのか。でも、お、おれは歌を歌うことはあまり好きではない」
張達がすげなく、そう答えていた。それを聞いて夏林果が
「好きとか、好きでないとか、そういう問題ではないわ。あなたは、吃音障害を治したいとは思わないの?」
と言った。
「そ、そりゃあ、治せるに越したことはな、ないけど、話をし、しようとすると、と、とても緊張して、つい、ど、どもってしまう」
張達がそう答えて萎縮していた。
「コーラスで吃音障害が治るかどうか分からないけど、ものは試しというから、やってみようよ。だめで、もともとといった気持ちで行けば、気も楽になると思うわ。さあ、これから、見学に行って、それから申し込みの手続きをしようよ。わたしが手伝うから」
「で、でも……」
張達はまだためらっていた。それを見て夏林果が
「何を、そんなに、ちゅうちょしているの。男の子らしくないわね」
夏林果がそう言ったので、夏林果に嫌われたくなかった張達は渋々、夏林果といっしょに少年宮に行って、コーラスの見学をしてから、あまり気乗りがしないまま申し込みの手続きをしていた。
情景三
張達が申し込みの手続きをした翌日、張達は面接試験を受けるために再び少年宮に行くことになった。夏林果のほかに、馬小跳と唐飛と毛超も付き添ってきてくれた。行く途中、馬小跳が
「緊張するなよ。リラックスして試験に臨め」
と言って張達を励ましていた。唐飛は
「質問されても受け答えはするな。おれたちがおまえの代わりに答えてやるから心配はするな。おまえが直接答えたら、吃音障害があることがばれてしまうからな」
とアドバイスしていた。毛超は
「おまえが試験に受かろうが受かるまいが、どうでもいい。たとえ落ちても、おれたちはおまえのことをばかにしないから気楽に受けてこい」
と言っていた。
それからまもなく、張達たちは少年宮に着いた。
「さあ、どうぞなかに入って」
受付の人に案内されて、張達たちは面接室に入っていった。
しばらく待っていると、髪の長いきれいな女の人が姿を現した。
「初めまして。わたしがコーラスサークルの指導に当たっている王艶花と申します。入会を希望している張達くんは、どの子ですか」
王先生が聞いていた。毛超が、張達を指さして
「このハンサムな子です」
と答えていた。それを聞いて王先生が張達をじっと見ながら
「歌を歌うことは好きですか」
と聞いていた。
「好きです。彼は歌うことがとても好きです」
唐飛がそう答えていた。王先生は張達に
「何か歌える曲があったら歌ってみてくれませんか」
と聞いていた。張達はにっこりうなずいてから、周傑倫の『カタツムリ』という歌を歌い始めた。どもることなく、すらすらとよどみなく歌っていた。歌い終わったあと、馬小跳と唐飛と毛超は手をぱちぱちとたたいて称賛していた。そのあと唐飛が
「たいしたものだ。思わず、うっとりとして聞きほれてしまう」
と言って、張達の顔をまぶしそうに見ていた。毛超も相好を崩しながら
「目をつむって聞いていると、まるで周傑倫が歌っているように思える」
と言って、張達の歌唱力をほめたたえていた。馬小跳も恍惚として我を忘れたような顔をしながら
「周傑倫よりも、うまいくらいだ」
と言って張達をおだてていた。張達の合格に向けて、友だちが一役買っているのを王先生も気づいておられたので、ほめ言葉を聞きながら、ほほほと笑っておられた。
「わかりました。あなたの歌声はとても素晴らしいです。スタイルもよくて、長身でイケメンだから、将来スターになる素質が十分にあります。合格といたします。頑張ってください」
王先生がそう答えておられた。それを聞いて張達は、にっこりとうなずいていた。
情景四
学校で国語の授業があっていて、先生の質問に張達が手を高く上げて答えていた。コーラスで鍛えた発声法に基づいて、どもることなく、答えていたので、先生もクラスの友だちもびっくりしていた。それでもまだイントネーションにはやや不自然なところがあったので、クラスの友だちの嘲笑を買っていた。それを見て馬小跳が不機嫌そうな顔をしながら
「みんな、笑うのをやめろよ。失礼ではないか」
と言って、声を荒らげていた。それを聞いて、教室がたちまち、しーんとなった。それ以来、張達のことを笑う人は誰もいなくなった。話すことに徐々に自信を持ち始めた張達はコーラスで鍛えた発声法にますます磨きをかけていって、話術がうまくなっていった。
情景五
学校で開かれたスピーチコンテストに出場した張達は熱弁をふるって聞く人の心を揺さぶり、最優秀賞に選ばれていた。もうかつての吃音障害はあとかたもなく消えていて、別人のように見えていた。