虐げられた私が姉の策略で結婚させられたら、スパダリ夫に溺愛され人生大逆転しました。

22.彼の趣味は私。

「ミリア、この1ヶ月舞踏会の参加を拒否しているでしょう。これからは可能な限り多くの会にアーデン侯爵と出席しなさい」

私がなぜレナード様が私の噂を消してくれたのか、本当に彼は私を4年も思い続けていてくれたのか考えていると姉が爆弾を投下して来た。

「はい、分かりました。今後は、皇帝陛下とお姉さまの即位の祝いの席で起こしてしまったようなトラブルを決して起こさないと誓います」
姉の命令は絶対だ。
自分が恥をかこうと、惨めな思いをしようと関係ない。

「周囲にレナード・アーデンの婚約者としてふさわしいと納得してもらえればトラブルは自然となくなるわよ。あの時の列だって、以前に比べれば減ったのよ。彼が婚約したことで、心底彼に恋をしていた令嬢は列に並ばなくなってしまったから」

私が彼にふさわしくないと思った令嬢が列を作っていたということだ。
それなのに、私はレナード様を非難し彼を会場から追い出し令嬢のケアをさせた。

「まあ、前もって彼に他の令嬢と踊らないで欲しいと伝えていれば、あの列はなかったわよ。彼は社交の天才だから、本当にラキアスとは真逆⋯⋯」

姉は私が会場に入る直前にレナード様に無理なお願いをしてしまったことに気がついていた。
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