虐げられた私が姉の策略で結婚させられたら、スパダリ夫に溺愛され人生大逆転しました。

3.私を惑わす恐ろしい男。

「カルマン公女の聡明さは伺っております。この度、彼女と婚約できることを光栄に思います」
レナード・アーデン侯爵18歳。
金髪碧眼の王子のようなルックス。
アカデミーの卒業式でも主席で代表挨拶をしていた。

成人すると同時に侯爵位を継いだ男だ。

爵位は成人してからでないと継げないのに、皇帝は少年でもなれるなんてアンバランスだ。

未来の少年皇帝誕生による帝国の混乱を防ぐためにも、彼との婚約は阻止するべきだろう。

今まで何もかも思い通りになってきた姉だ。
一つ計画通りにいかないことがあれば、きっと慌てて自分の計画を見直すだろう。

そして、自分がまだ見ぬ子の人生まで利用しようとしていた愚かさに気づけるかもしれない。
彼女は私の姉でワガママだが謎の賢さもあるのだ。
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