虐げられた私が姉の策略で結婚させられたら、スパダリ夫に溺愛され人生大逆転しました。

35.今すぐお姫様を作りなさい。

「ここは皇宮よ。皇帝陛下を侮辱するようなことを言って誰かが聞いていたらどうするの?今日のあなたおかしいわよ」

姉が明らかに動揺している。
おどおど彼女の話を聞くよりも、ここは思いっきり勘違いしている演技をした方が良さそうだ。

「あら、人払いしたじゃないですか。お姉様が人払いをしても、周りは言うことを聞かないのかしら? それより、私とポジションチェンジの件はいかがですか? お姉様が息苦しいのではないかと私は思っているのです。いくら、皇帝でもあのようなつまらない男より、アーデン侯爵の方がお姉様を楽しませてくれますよ。私はいつも天国でお姫様気分です。でも、お姉様のためなら犠牲になります。つまらない男と窮屈な環境で、ひたすらにカルマン公爵家のためにつくしますわ。お姉様は政治には興味がないではないですか。アーデン侯爵夫人になれば、働かなくても毎日もてはやされて過ごせますよ。アーデン侯爵はガラス玉の私にさえ夢中になる程度の男ですよ。お姉様のような美しいアメジストのような女なら奴隷のようにできるのではないかしら」

私は姉のためになら犠牲になる洗脳がかかりつつも、急な環境の変化におかしくなった勘違い女のふりを続ける。

「私は政治に興味がないのではないわ。ミリア、勘違いっぷりが甚だしくて見てられないわ。あなたみたいな醜い女がそんな良い女気取りしていたら、周りから笑われるわよ。私はあなたのために言っているのよ!」

今日の姉はいつもの高圧的な態度を出せないほど、見たことない私に動揺していた。
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